小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「SMAPのいない世界を」

2019年1月。 慣れない検査と採血を繰り返す病院の待合室で「あぁ帰ったらSMAPの番組が見たいな」、不意にそう思ったことがありました。 「あぁ、でももう今日のテレビの中にSMAPはいないんだ」。 寂しさや苛立ちや不安がないまぜになった、そん…

【祝サブスク解禁】「#ハロプロで迷ったらこれを聴け プレイリストまとめ」

#ハロプロで迷ったらこれを聴け 「はじめてのハロプロ・2025」編 #ハロプロで迷ったらこれを聴け 「サブスク解禁曲で打線組んでみた」編 #ハロプロで迷ったらこれを聴け 「卒業後のOG作品」編 #ハロプロで迷ったらこれを聴け 「はじめてのハロプロ・2025」…

「私はハロプロを聴いて「強い女になりたかった」のか問題」

今日、ふと思い立ってモーニング娘。の『SONGS』を再生した。 iTunesの履歴では最後が2016年12月になっているので、なんと約8年ぶりの再生である。 しかしそれだけ時間が空いても、あのイントロが流れた瞬間から、歩くリズムが自然と曲の速さに重なる。…

「timelesz projectはサバ番じゃなく、やっぱり仲間探しオーディションなのである」

「メンバーとはどんな存在ですか」――ファンとしてグループアイドルのインタビューを約30年追いかけてきたが、この質問はどの時代でも変わらない定番である。そしてアイドル側のこの答えもまた、長らく不変だったりする。 それは「メンバーはメンバーで他に例…

「旧ジャニーズの「学業優先」は美しく、だからこそ危険でもあったっていう話」

昨日今日と、Xのおすすめにこのようなポスト①、そしてそれに反応した引用ポスト②が続けて流れて来た。 ①「喜多川の被害者の方で顔出しでお話しされてる人の中に、Jrであまり学校も行けてないから事務所辞めたあとまともな仕事に就けず、年誤魔化してホスト…

1963年、若者の間で始まる「歌って踊れるコーラスグループ」への拡張

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 ※こちらの記事は買切サブスク購入者限定の公開記事になります。

1962年、日本アイドルの原型「フレッシュなコーラスグループ」の登場

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 ※こちらの記事は買切サブスク購入者限定の公開記事になります。 日本アイドルの原型①:「フレッシュなコーラスグループ」の登場 1961年のある日、いまだロカビリーブームの熱気が残る”ライブハウス”型有名ジャ…

ロカビリー歌手とコーラスグループを結びつけた、日本のテレビ黎明期の内情

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 ロカビリー歌手とコーラスグループを結びつけた、日本のテレビ黎明期の内情 日本ではアメリカから少し遅れる形で、主権回復後の1953年にテレビの本放送がスタートしていた。 しかし1950年代の人気テレビ番…

【無料】1958年、若者によるもうひとつの”昂奮と陶酔”コーラスブーム

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 1958年、若者によるもうひとつの”昂奮と陶酔”コーラスブーム 瀬川昌久と大谷能生の共著『日本ジャズの誕生』などの関連文献によると、実は戦前=1930年代の日本でも、アメリカから輸入されていたミルス・ブ…

1958年、アメリカのロックンロールとは違う方向に進み始めたロカビリーブームとその事情

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 1958年、アメリカのロックンロールとは違う方向に進み始めたロカビリーブームとその事情 前述の通り、日本のロカビリーブームは1958年2月の第一回「日劇ウエスタン・カーニバル」開催を皮切りに始まった。…

ジャズ喫茶の特異な熱狂から生まれたロカビリーブーム

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 ジャズ喫茶の特異な熱狂から生まれたロカビリーブーム 日本にも訪れた、「耳で、頭で聞くための音楽」と「単純明快に踊れる音楽」の分離。 そこから生まれる逆風は各地のジャズ喫茶や日本人ジャズバンドはもちろん…

戦後初のジャズブームでフィーチャーされた、ライブハウスとしての「ジャズ喫茶」

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 よく似た存在、そして誕生時期もほぼ重なっている海外型ガールグループの成り立ちを一通り追いかけたところで、ここからはいよいよ、当連載において極めて重要なセクションと言える「日本アイドルの形成過程」の話…

「アイドルの源流を探る」 第三章以降についてのおことわり

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 「アイドルの源流を探る」 第三章以降についてのおことわり 第三章以降で取り上げる旧ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏に関しては死去後の2023年8月、外部の専門家で構成された特別チームの調査に…

ガールグループとは何か③ もっとも優先度が高いのは「パフォーマーとしての自意識」

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 ガールグループとは何か ガールグループとは何か③ もっとも優先度が高いのは「パフォーマーとしての自意識」 さらにこの1960年代には、エンタメコンテンツとしてのガールグループの受容に大きな影響を与えるレ…

【無料】ガールグループとは何か② パフォーマー、プロデューサー、ソングライターの分業制が起こす化学反応

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 ガールグループとは何か ガールグループとは何か② パフォーマー、プロデューサー、ソングライターの分業制が起こす化学反応 また○○における現代の「ガールグループ」の解説をいま一度振り返ってみると、2番目に多…

【無料】ガールグループとは何か① テレビ時代の輝き

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 ガールグループとは何か ①テレビ時代の輝きWill You Love Me TomorrowUniverseAmazonThe Shirelles『Will You Love Me Tomorrow』www.youtube.com学校で行われるタレントショー(文化祭的イベント)に出演するため…

若き優等生が歌うポップミュージックの流行

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 若き優等生が歌うポップミュージックの流行 前述の通り、すでに1960年代初頭のアメリカでは若者に衝撃をもたらしたロックンロールブームが過去の記憶にされつつあった。 しかしその一方で、ロックンロールが存…

ロックンロールの傷跡

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 ロックンロールの傷跡 衝動と共鳴する革新的サウンドやパフォーマンスで、戦後世代の若者の心を見事に掴んだロックンロール。 しかし1957年10月、『Long Tall Sally』や『Tutti Frutti』などで知られるロックン…

【無料】若者たちがくすぶらせた”踊りたい”衝動、その声に応えたロックンロール

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 若者たちがくすぶらせた”踊りたい”衝動、その声に応えたロックンロール 第一次世界大戦終結後の1920年代から第二次世界大戦が終結する1940年代半ばまで、アメリカの若者の心を捉えていたのは、常にジャズ音…

ドゥーワップが導いたコーラスグループのダンス革命

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 新たなコーラススタイル・ドゥーワップの登場と流行 ドゥーワップの名前はそのまま、ジャンルの特徴でもある有名なスキャット(楽曲展開に合わせたリズミカルな即興音声)を引用したもので、リードボーカル+幅広い…

【無料】戦禍を生き延びたコーラスグループ文化

※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 約6年に渡って世界中の人々を翻弄し、傷つけた第二次世界大戦。その終結は実質的に、今この瞬間の私たちに繋がる「現代」の全ての始まりでもあった。 そして同時に、アイドルの成り立ちを探求する視点からその航跡…

アイドルの「出発点」

※note版で【拡散割引】を適用中の記事です ※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 アイドルの「出発点」 19世紀後半から20世紀初頭にかけて、近代化が著しく進む社会は、国民教育の仕組みの中に「若者」を創出した。 そして若者の創出は同時に「若者ゆえ…

1944年のフランク・シナトラ

※note版で【拡散割引】を適用中の記事です ※記事一覧:「アイドルの源流を探る」目次 5.若者と表現者たちの解逅、それは「不条理」の果てに ②1944年のフランク・シナトラ かつて一世を風靡した「ロストジェネレーション」や「フラッパー」たちの享楽的…

1936年の明日待子

日本社会の近代化と閉塞感が急加速していた1920年代末~1930年代初頭、心の逃げ場としてエロ・グロ・ナンセンスが流行したことは既に触れているが、実はほぼ同じ時期に、一部の若者はまた少しベクトルの異なる華やかさにも逃げ場を求めていた。ちょ…

「国民的アイドル・香取慎吾のカムバックが意味するもの:ベストヒット歌謡祭2023」

この数年、日本では芸能人の事務所独立が急増している。以前は”干される”といったネガティブワードがつきものだった芸能人の独立も、近頃はメディアの多様化に世論の後押しもあり、前向きな選択として受け止められるようになってきた。 ただ、それでもアイド…

芸能ビジネスの出発点

「この1920~30年代、実は現代芸能ビジネスと同じ「音源」「メディア」「現場」が生み出すトレンドが、もうすでにいくつか登場している。その中でもまず注目したいのは「コーラスグループ」の人気沸騰だ」

日本の若者たちの出発点

「大正から昭和へと移行し、復興事業のスケジュールがちょうど折り返す1926年頃、その復興最中の都市部を歩く革新的な若者たちの姿は「モダンガール・モダンボーイ」の名で注目を集めるようになっていく」

【無料】欧米の若者たちの出発点

「1920年代の欧米で最初期の“若者文化”を創生した彼らに共通しているのは、いずれも酒、煙草、奔放なファッション、ジャズ音楽やダンス、そしてパーティと、とにかく享楽的な消費を欲したことだった」

【無料】子どもでも大人でもない「若者」の誕生

「いわば、このジャンルの源泉ともいえる若者たち。ではそもそも、「若者」はいつ、一体どのように生まれていたのだろうか?」

〇〇から浮かび上がる「アイドル」「ボーイバンド」「ガールグループ」

本題へ入る前に、まずはアイドル文化考察の大きな課題、「アイドルとボーイバンドとガールグループは一体何が違うのか」問題について考えます。