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ガールグループとは何か③ もっとも優先度が高いのは「パフォーマーとしての自意識」

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ガールグループとは何か

ガールグループとは何か③ もっとも優先度が高いのは「パフォーマーとしての自意識」
さらにこの1960年代には、エンタメコンテンツとしてのガールグループの受容に大きな影響を与えるレコードレーベルも登場する。
モータウンである。

1959年設立のモータウンは創業者であるベリー・ゴーディー・ジュニアが自動車工場の分業制をヒントに、設立間もない頃からパフォーマーだけでなく、プロデューサー、ソングライターといった専属スタッフもあらかじめ自社で確保していた。
そして、この自社完結システムの中で生まれ、なおかつモータウンに初めての全米1位をもたらしたのが、4人組ガールグループのマーヴェレッツが歌う『Please Mr. Postman』である。

The Marvelettes『Please Mr. Postman』


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1961年の大ヒットソングはデビュー前にグループのメンバーやその友人が制作していた原案を、モータウン専属のソングライターだったフレディ・ゴーマン、ブライアン・ホーランド、ロバート・ベイトマンが手直しする形で世に出た楽曲だった。
また1963年には3人組ガールグループのマーサ&ザ・ヴァンデラスも、やはりモータウン専属のソングライターチーム、ホーランド=ドジャー=ホーランドが手がけた『Heat Wave』で全米4位のヒットを記録している。

Martha and the Vandellas『Heat Wave』

ヒート・ウェイヴ

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そして、1964年にはついに、このモータウンの所属アーティストが”ガールグループ黄金時代”の頂点に君臨することになった。
3人組ガールグループのザ・スプリームスである。

ザ・スプリームスは1961年のデビューから数年はヒットに恵まれなかったものの、1964年になるとシングル『Where Did Our Love Go(邦題:愛はどこへ行ったの)』が初めてヒットし、グループ初の全米1位を獲得。
するとここから人気が爆発し、なんとシングル5作連続全米1位の快挙を一気に達成してしまうのだ。

The Supremes『Where Did Our Love Go』


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中でもこの時期の5作のうち、1965年の『Stop! In the Name of Love』は、『Stop!』で手を前に強く突き出すサビの振付とともに現代でも広く知られている。
それは単にヒット曲というだけでなく、この振付がザ・スプリームスを時代の王者たらしめる重要なピースとして、当時からよく機能していたからである。

The Supremes『Stop! In the Name of Love』


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1961年のシュレルズからガールグループにおけるダンス・フィーチャーはすでに一種の文化として定着しつつあったが、それがなぜ、1965年のザ・スプリームスで本格的な爆発を見せたのか?
実は、その答えはとても明快だった。

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