これを書いているのは、2015年1月17日。
実際にHey!Say!JUMPの『ウイークエンダー』が発売されたのは、2014年9月3日のことです。
この曲の存在については発売前、Hey! Say! JUMPの山田くんが主演する新「金田一」*1の主題歌をやっぱりHey! Say! JUMPが歌うんだな、というくらいの認識はありました。
ただ発売前後の歌番組…何に出ていたのかちょっと全部はわからないんですけども、とりあえず初披露だったらしい2014年7月12日の<音楽のちから>も、発売週の9月5日の<Mステ>も私は全て見ていなかった…!!!
見とけよ!!!リアルタイムで見てたらもうちょっと早い段階で食いついていただろうよ!!!
と今更思いつつ、私がこの『ウイークエンダー』を初めてちゃんと聴いたのはCDリリースから少し時間が経った2014年10月頃、音楽系のCSチャンネルで曲のMusic videoをたまたま見かけた時でした。
アイドルラップの新星・有岡大貴の衝撃
私が最初に衝撃を受けたのはドラマの主演でありグループのエースでもある山田涼介くんの歌い出し…以上に、実はその後、ラップパートを視覚聴覚で認識した瞬間です。
「…あれ、有岡くんてなんかラップ上手くね??」
Hey! Say! JUMPの専ヲタではない私は、正直シングルぐらいでしかメンバーの歌ポジションを確認する場面がなかったので、特に2007年のデビュー曲『Ultra Music Power』の印象から、Hey! Say! JUMPのラップ担当は八乙女光くんであるというイメージが強固に保たれていました。
なんですが『ウイークエンダー』ではメインのラップパートを有岡大貴くんが担当していて、これがまた…うまいんだよ!!!!!すげーうめーーーーの!!!!
八乙女くんの名誉の為に言っておくと、彼のラップは歴史を踏まえてもグループには欠かせない存在だとも思っています。
ただそこを踏まえつつ、私がどうしても有岡くんのラップに衝撃を受けたと主張したいのはもう1つ、外部バラエティ・ヒルナンデスにおける出演当初の新レギュラーとしての適応速度がラップの上手さとあまりにも見事にリンクしていたという点にもあって、
言ってしまえば山田くんや知念くんを筆頭とした爽やか・可愛い・フレッシュな平成世代の多人数グループ、という固定イメージが出来つつあったところにこんなにもハイセンスな人材がまだ隠れていたのか…!!!!という久々の動揺ですよね。
久々に若手ジャニーズであそこまで安定感と遊び心をつらっとやってのけるラップ担当に出会った気がします私は…!!!
(※ここで言うラップとは、あくまでも「アイドルラップ」というカテゴリーのそれです)
というか気づけば歌割全てがアイドルグループとして完璧なそれ
上でラップラップ連呼してますけど、それだけじゃなくて『ウイークエンダー』がアイドルグループの楽曲として最高なのは地味に歌パートがこれ以上ないと言わしめるレベルの最適な振り分け方をされていること。
まず出だしに代表されるような各所のキメフレーズがエース山田涼介くん、
そことの対比で遊んでる部分が(外部バラエティチームとして経験値や知名度も積み始めている)有岡大貴くんと八乙女光くんという布陣があって
1番Bメロが(普段から結構歌番組において本人の意図しない所でフリーアピールが得意なイメージがある)中島裕翔くん、
中島くんのテンションをうまく着地させるのは実は意外に歌もイケる八乙女くん、
そしてやっぱりここらへんで一度はカメラに抜かれてほしいし何より「キミのために」という歌詞が似合いすぎる人気メンバーの知念侑李くん、
まだあります全員歌唱1番サビ直後の「引いてみて」でポッと前に出される岡本健一ジュニアながら驕らず真面目に仕事してる印象の岡本圭人くん、
「ガッツいて」でやっと出てくる縁の下の最年長・グループのリーダー的存在薮宏太くん、
直前のチャラ上手い山田くんの流れがあるからこそぐっと引き締まる安息ポイント系ラップの伊野尾慧くん、
そして締めが謎のラブミサイルを各テレビ局において誠実に撃ち続ける高木雄也くん、
なんと見事に全員のポジションや見所を盛り切ったアイドルアッパーチューンとしての完璧なパート構成!!
上で有岡くんの名前を連呼していて、確かに個人スキルにおいて今回一番新鮮に光ったのは有岡くんだと思うんですけども、
それ以外の所でいえば、私は木村拓哉から亀梨和也へと繋がるジャニーズパフォーマンスルートのその先、一種”のれん分け”みたいなポジションにいる後輩の1人が高木雄也くんではないかと結構ずっと思っている所があって
だからTVサイズの「謎のラブミサイル ブーン!」において彼が久々にわかりやすいお茶の間アピールをやり遂げていたことも、
個人的にはこの曲やっぱ熱いなってなおさら考えてしまう要素です。
そして何よりこの曲が「ウイークエンダー」である意味
ここまで散々アイドル論みたいな話を書き続けてしまった感じですが、最後の最後にきちんとアピールしておきたいのは、この楽曲、特に歌詞が私はすごく好きだというのがここまで言葉を紡げた熱源。
『ウイークエンダー』に漂う無敵さや高揚感、その源はやはり全て「土曜」、というキーワードなんですよね。
水・木・金じゃまだ早い
日・月・火じゃもう遅い
「土曜日の夜は ハイビート胸騒ぎ」なんて気持ち、10代の頃の曜日感覚とともにもうずっと思い出せなくなっていたなぁと。
そしてこの情景を思い出させるHey! Say! JUMPも実はもうみんな20代に達してきていて、だからこそのその無敵さが、今までの固定イメージに留まらず広いところで共有できる、そんな表現になって今衝撃的に届いてきたのだと思います。
あと土曜といえば「恋は、キラリ ミステリー」のフレーズなど、土9ドラマの伝説を作った初代金田一少年の事件簿とその名曲『Kissからはじまるミステリー』の記憶が何気にクロスする部分も90年代の元中学生としては思わず推さずにはいられない!
* * *
ちなみにこのブログの基本軸は女性アイドルという事もあり、最後にちょっと関連する話題も書いておくと、
女性アイドルにおいて注目度が落ちていたモーニング娘。を再ブレイクに至らせたきっかけもそうでしたが、
ここ数年のHey!Say!JUMPにおいてじわじわと評価が高まっているのも、その人数の多さを活かした「フォーメーションダンス」なんだそうです。
彼らがこのフォーメーションダンスを武器とし始めたのは、2011年6月にシングルとして発売された「OVER」が起点だと感じている。それまでにもダンスナンバーと呼ばれる楽曲はあったが、立ち位置が目まぐるしく代わる曲中の移動、そして移動すること自体も美しく魅せようと意識された振り付けはこのシングルが最初だった。その直後舞台「SUMMARY」において「Beat Line」(シングル「Magic Power」カップリング収録)という楽曲でまた更にこのフォーメーションダンスに磨きをかけ、2012年2月にリリースしたシングル「SUPER DELICATE」では曲の最後に山田涼介さんの後ろから影が伸びていくようにメンバーが少しずつ立ち位置をずらしポージングを取る、“動”ではなく“静”としての美しさも追究した。
(「「Ride With Me / Hey!Say!JUMP」始まっているHey!Say!JUMPが築く新時代」 / それは恋とか愛とかの類ではなくて)
思えば9~10人のアイドルグループって女性は結構思いつくけど、ジャニーズでは現行唯一だもんな…
そういう意味でも『ウイークエンダー』はやっぱり面白い存在で、そして2010年代に生きるアイドルファンの中では特に、もっと評価されてもいいアイドル楽曲の1つではないかと思います。
…アルバムまで待とうかって思ってたけど年末の歌番組ラッシュで私はついに我慢できなかった!
ねんがんの ウイークエンダーをてにいれたぞ! pic.twitter.com/xqQxEcLgWG
— 小娘 (@drifter_2181) 2015年1月16日
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