小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「結局アイドルの決断は、いつもファンの関与できないところにある」

うまくまとめようという所までまだ気持ち至らず、当分とりとめのない中身のまま更新する事も多いかと思います、すみません

* * *

SMAPの解散が伝えられてから、丸1日が過ぎました。

以前にも書いた通り、私がその内容に最初に触れたのは、情報が漏れだした前日20時過ぎのことでした。
それまでいくつものゴシップを気持ちをフラットに見過ごすようにしていました、
でも今回だけは、初見で多分そうじゃないと勘づいてしまう、
それは悔しさなのか悲しさなのか憤りなのか、あの時だけの深く辛い感情がありました。

確定情報が出るまではと誰にも言えないまま、オリンピックを見に行った家族とは別室で23時45分、一人で「SmaSTATION!!」の放送時間を迎えました。
いつもと変わらぬ笑顔で画面の向こうに立つ大好きなアイドルは、今でもどんな気持ちでいたのか、私にはわかりません。
でも今思い返しても、少なくともテレビの前の私にあったものは、怒りじゃない。
視聴者が何も知らない最後のSMAPとの、静かな別れの時でした。

「エンターテイメントに、僕らSMAPなにができるんだって言っても、とても微力と言えば微力なんですよ、何もできないんです。だけど、今までやってきた中で、僕らの事を知っていて…いつも明るく元気で笑顔でいるSMAPっていうのを知ってる人たちが、いてくれるんですね。その人たちと、会えたら、辛く苦しい状況の人たちでも、一瞬笑顔になれると。」
「この一瞬の笑顔のために、僕ら20年やってきたんだなって」

2011.11 プロフェッショナル 仕事の流儀 香取慎吾


今朝起きてふと、いつもと変わらぬ部屋の中で、2年前の解散ドラマの1シーンを思い出しました。
噂が広がっていく中で電車いっぱいに展開された「SMAP解散」の中吊り、その中にある普通の人たちの日常。

放送当時から、あの電車の中に感情を秘めたSMAPファンはどれだけ居合わせていたんだろうって、ずっとそんなことが気になっていました。
メディアを通じたり直接居合わせるような形で、多くの芸能人や現場スタッフが登場していく中、
あのフィクションの世界に不特定多数の「ファンのみんな」が存在し得たのは、ネットの書き込み、電車の風景、
SMAPがいるシーンを除けば1時間15分の中でわずか1分弱のことでした。


これは並行して20年近くハロー!プロジェクトのファンでもあり続けてきた私の持論ですが、結局アイドルの決断は、いつもファンの関与できないところにあります。
芸能の中でもアイドルカルチャーというのは少し特殊で、他の演劇や笑いがステージと客席の間にはっきり一線を引いて関与し合ってるのに対し、アイドルはステージと客席が基本的にイコールです。
だからこそ生まれる高揚があり、魅せ方があり、エネルギーがあります。
だけど時代の進展によりブログやSNS、果ては握手会などさらに結びつきが強い文化になっていく中で、卒業と脱退と解散だけは、いつも決定的な断絶を持ってファンの目の前に突如現れます。

ここで言いたいのはアイドルがファンの奴隷になれということではありません。
私たちアイドルファンは、イコールの文化の”その先”をどう生きていくべきなのだろうかということです。

「ファンのみなさんとかね、今まで応援してくれたおかげでこうやって自分の夢がかなった」

1996.5 CLAMP TALK (NON EDITED VERSION) Vol.30 森且行

「これだけ世の中をお騒がせしているグループもないわけで。一タレントとファンという関係を超えて、本気で自分らを心配してくれたり、笑ってくれたり、つまずいても一緒に前に進んでくれる人たちがいてくれるから、できていると思います」

2013.5 AERA 2013年5月6日号 木村拓哉

「ファンの皆さんへ 1988年 昭和63年4月、SMAPは誕生しました。
この4月で24回目の誕生日を迎えます。

今日、SMAP交換日記を通して、改めて色々ありすぎた、24年だったな~と感じました。
ある時はメンバーが突如、辞めちゃったり、ある時はメンバーが突如、4人になったり・・・
ある時はメンバーが突如、結婚したり…またある時はメンバーが突如、週刊誌で…
そして、またある時は、メンバーのひとりがしばらくお休みしたり…
その度ごとに皆さんはきっと、胸をしめつけられるような思い…
もどかしい思い、残念な思い、様々な思いを持たれたと思います。
ただ、それは皆さんだけではありません。僕たちSMAP5人も、同じような思いを体験しました。
そして、深く反省もしました。

でも、どんな時でも救ってくれるのは、支えてくれるのは、何より皆さんからのSMAPへの想いです。

やんちゃな5人です。いまだ、歌えない人。いまだ、踊れない人。負けず嫌いな人。
コントで女装ばかりする人。いまだ、喋らない人。
こんな5人を受け入れてくれて、ありがとう。
…とは言っても、また、突如シリーズがあるかもしれません。

皆さん、たまの浮気は許します。若いコっていいですもんね。
でも、帰ってきてください。気にしていてください。そばにいてください。

SMAPは今年、24歳の年男です。親孝行ならぬ、ファン孝行ができる年齢になりました。
楽しい時間をゆっくり過ごしましょう。今まで本当にありがとう。
そして、これからもくれぐれも、ありがとう。SMAP一同。」

2012.4 SMAP☆がんばりますっ!! 中居正広


今、関係ない自分の人生だとわかっていても、眠って明日を手繰り寄せることが凄く怖いです。
今までだって本当は根拠のないゴシップのタイトルを目にする度、すごく気持ちが辛かった。
ずっとずっと辛かった。

もういい年齢だから、奇跡の意味だって知っています。

だけど迷いながら、苦しみながら、きっと12月31日までは子供のように奇跡を信じているのだと思います。


8/16 追記

「決断」がアイドル本人によるものなのか、周囲の意向に基づくものなのか。
私も含め個人の考えはあれど、その本当の内情は当事者以外一生わからないものだと思っています。

だけど内情がどうであれ、本心がどうであれ、いつも私たちが対峙するのはそれらをすべて内包した事後報告の「決断」です。
これは今までも、そしてこれからもずっと変わらぬものです。

そしてさらにいえば、現代アイドルカルチャーの礎であり、恋愛や結婚などを含め世の視線やファン心理の変容にも根気強く影響を与え続けてきたSMAPが、今現実的にこうなっている事の気持ちの行き場がない。


<STORE>※後日追加