小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

勝手にボーイズグループ楽曲大賞2019(参考記録)

今年の秋頃から思うところありまして、男性アイドル/ボーイズグループの音楽活動を集中的に、手広く追っかけるようになりました。

(注目し始めてからの期間的に、あんまりえらそうな内容は書けないと思いつつ)せっかくの年末なので、今回は2019年にリリースされた男性アイドル/ボーイズグループの各楽曲の中から、個人的に「抑えたい」「もっと聴いてほしい」「もっと売れろ!!」と思っていた作品、そして個人的なボーイズグループ楽曲大賞2019を、それぞれピックアップしてご紹介したいと思います。

1・異業種グループ部門

吉本坂46『今夜はええやん』(2019.5.8)


吉本坂46 『今夜はええやん』Music Video / YOSHIMOTOZAKA46-Konyaha eeyan

B Pressure『Freeze』(2019.11.1)


【B Pressure 御披露目ムービー】1st Single『Freeze』2019.11.1 Release

まず、男性アイドル/ボーイズグループといえば、意外に忘れちゃいけないのが異業種からの挑戦組。
ルーツはどこから、とか話しだすと収集つかなくなるので割愛しますが、平成だけでもポケビ・ブラビとか野猿とか、異業種集団は”アイドルグループ”としての大成功を収めることが、ときたまあったりするわけです。
そしてその流れの中で、今面白いなぁと思って注目しているのは吉本坂46とB Pressure。
まず吉本坂46は名前そのまんま、吉本興業の所属タレントで構成されているアイドルグループになります(正式な坂道シリーズ第三弾ってんだから公式にもやっぱりアイドル)。
この『今夜はええやん』に行き着いたきっかけは吉本がいろいろ揉めていたあの時期、深夜に無性に極楽とんぼが見聞きしたくなったタイミングでのYoutube検索だったんですが、まさか山本圭壱探してて、こんな120億点のアイドル曲見つかると思わないじゃないですか。

ランキングを見ている感じだと、パッケージの売上は何かとアイドル的スコアが高い、選抜ユニット・REDの方が完全に核になっています。
しかし次曲の『STRAY SHEEP』も含めて、もっとも異業種からのヒットアイドルセオリーに乗っかってるのは、やっぱり『今夜はええやん』を歌ってる選抜の方だと思うんですよね。

あととんねるずの石橋さん&野猿の平山さん(テルリン)&野猿の神波さん(カンちゃん)で今年9月に結成発表されたB Pressureには、超個人的な思い出がありまして。
実は今月、札幌でのリリースイベントを観にいってたんですよ。とんねるずと野猿好きだったもんだから。

幼少期から「とんねるずのみなさんのおかげです」を見て育った私には本当に衝撃だったんですが、B Pressureって令和のグループだから、普通にリリイベでハイタッチ会をやるんです。
しかもまだ活動が始まったばかりでまだしっかりしたレギュレーションが定まってないというか、実質剥がしなしの超低速。
なのに相手とんねるず。列が進むごとになんかもうよくわからない、超ふわふわした感じ。
そしていざ自分の番になり、カンちゃん→テルリンと流れて(本物の野猿と会えただけでもう感動してるのに)、ハイタッチの締めがタカさん。
なんとか声を絞り出して「幼稚園から好きでした」っていったら、タカさん、瞬時にテレビで見たことのない、本物のお父さんのようなすんごい優しい顔*1*2をしました。
「あっテレビを通じて私この人に本当に育てられてたんだ」と実感しました。その後嬉しくてちょっと泣きました。
つまり結論としては、B Pressureのリリイベはヘタすると人生観変わるレベルのすごい威力があるぞ、という話です。気になる方は行って見てください。石橋貴明と1対1でコミュニケーションとれてしまうの、あの手の音楽グループで活動しているうちだぞ!!!*3

Freeze

Freeze

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2・EBiDAN系グループ部門

DISH//『NOT FLUNKY』(2019.7.27)


DISH// 『NOT FLUNKY』MUSIC VIDEO

超特急『Revival Love』(2019.11.20)


超特急「Revival Love」MUSIC VIDEO

ファイヤードラゴン from SUPER★DRAGON『On My Way』(2019.12.4)


[MV] On My Way / ファイヤードラゴン from SUPER★DRAGON

本格的にボーイズグループの動向を追っかけるようになってから、とても印象的だったのが、「EBiDAN所属グループがここ数年で急激に外部訴求力を獲得してきている」ことでした。
やっぱり2012~2013年くらいの超特急やDISH//を思い出してみると、あまりにも幼すぎる彼らが演じる”新機軸”は、同世代以外には唐突でなかなか簡単に飲み込むのが難しかったと思うんですよ。
でもそういう時期も含めて、かつて中高生アイドルだった男の子たちが20代の青年になり、明確な意志をもってやってる集団活動っていうのは単純にブレがない。
エンターテインメントとしても、非常に脂がのってる。

ジャニーズとは似て非なる「非アイドル」が公式コンセプトとはいえ、立派な好敵手ですよ、もはや。
ちなみにファイヤードラゴン from SUPER★DRAGON『On My Way』はまじでちょっとおかしいくらいの良曲。もっとYoutube再生が多くてもいいのではないでしょうか。

NOT FLUNKY

NOT FLUNKY

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3・K-POPグループ部門

TOMORROW X TOGETHER『New Rules』(2019.10.21)


[최초공개] TXT(투모로우바이투게더) - New Rules @TOMORROW X TOGETHER Welcome Back Show

TOMORROW X TOGETHERは2019年3月デビューのK-POPアイドルグループ。
CDランキングでも配信ランキングでも、この日本においてK-POPアイドルの登場を毎週見かけるのがすっかり普通になった中、それでもTOMORROW X TOGETHERがなんか気になり続けているのは、明らかにヒュニンカイくんの存在です。
アメリカ人と韓国人のハーフである彼、見たらまんま韓国のマリウスじゃねーか!!!

……ここからちょっと余談なんですが、本来あんまりK-POPアイドルには目覚めない気質である自分が、K-POPもしっかり勉強しようと思ったのは、実際に仕事で一緒になった日本の若手ボーイズグループの男の子が、K-POPの男性アイドルばかり見聞きしまくっていたというのがきっかけです。
2010年代前半の時点でも、この手の男の子はまだあまり見かけなかったと思うんですが、そこから5年くらいで、今はもう男性アイドル当人の憧れがジャニーズを飛び越えてK-POPに直接向かってる時代。
男性アイドル論をひとつ語るにしてもジャニーズ勢と非ジャニーズ勢、そして毎週のように新星が出現するK-POPの領域まで抑えてやっと、最低限の説得力が生まれる状況なんだと日に日に思います。
[asin:B07YMV9NZ7:detail]

4・LDH系グループ部門

三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE『Rat-tat-tat』(2019.9.19)


Rat-tat-tat

RYUJI IMAICHI『RILY』(2019.10.30)


RYUJI IMAICHI / RILY (Music Video)

THE RAMPAGE from EXILE TRIBE 『So Good』(2019.10.30)


THE RAMPAGE from EXILE TRIBE / 2nd Album「THE RIOT」-Teaser-

お笑い芸人、EBiDAN、K-POPアイドルときて、ここで忘れちゃいけないのがさらにもう一枠、EXILEをトップとするLDH系グループの存在。
それこそEXILEが出てきた直後なんかは、まだまだジャニーズ勢とのすみ分けはハッキリなされていましたが、三代目、GENERATIONSと代を重ねるごとにその血がどんどんアイドル寄りになっていき、決定打になったのはあの有名な「HiGH&LOW」の制作だったと思います。
(Twitterの既存アイドルファンが「HiGH&LOW」とつぶやきながら見事に転がっていった様はいまだ、昨日のことのように忘れられません)

今年のLDH系で個人的に好きなのはTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE『So Good』(2ndアルバム「THE RIOT」に収録)やRYUJI IMAICHI『RILY』あたりなんですが、記録的に、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE『Rat-tat-tat』の売れっぷりもここでは添えときたい。
『Rat-tat-tat』は今年下半期のデジタル売上ランキングにほんとずーーーーーっとランクインしてた。
これはTikTokで楽曲を使用したダンスが流行ったのが大きかったみたいです。

5・非アイドル事務所&ローカルグループ部門

First place『SNOW LIGHT』(2019.11.13)


First place「SNOW LIGHT」MV(フルver.)

Cool-X『この街でキミと ~NAGOYA LOVER~』(2019.11.20)


【MV】Cool-X 『この街でキミと ~NAGOYA LOVER~』

NORD『なまらLOVEキュン』(2019.12.24)


NORD / なまらLOVEキュン

少し前に「ボーイズグループ戦国時代」という記事も書いたことがあるんですが、男性アイドルシーンにあの時代を思わせる香りがぷんぷん漂ってきているのは、ブームに不可欠な「良質なローカルグループ」「非アイドル事務所の新規参入」の要素が、着実に揃ってきているからだと思うんです。
例えば名古屋のCool-Xが歌っている『この街でキミと ~NAGOYA LOVER~』とか、北海道のNORDが歌っている『なまらLOVEキュン』とか、それこそ2012~2013年くらいにロコドルからRYUTistとかDorothy Little HappyとかGALETTeとかすんごいのがごろごろ出てきた、あの高揚感を思い出させる出来ではありませんか。
そしてこの混沌に、ビーイングがド直系のFirst place『SNOW LIGHT』をぶっこんでくるというその様。*4
決して現時点で有名な王道グループではない存在が、わんさか良質な楽曲を発表しだすのを見ていると、なんだか「あぁいよいよだな~」って感じがするのは私だけでしょうか。

6・ジャニーズグループ部門

嵐『Turning Up』(2019.11.3)


ARASHI - Turning Up [Official Choreography Video]

長年にわたって日本の男性アイドル界の頂点に君臨し、強固なブランドパワーを支えにとにかく我が道を独走してきたジャニーズ事務所ですが、2019年は創業者のジャニー喜多川氏が亡くなるという大きな出来事もあり、内外で変革の萌芽がかなり見えてきた1年でもありました。
その中でやはり一番インパクトがあったのは嵐のデジタル全面解禁ですが、初デジタル作品となった『Turning Up』の聴きやすさって、内容はもちろん、「楽曲がタイアップに縛られ過ぎていない」ことに由来する痛快感もだいぶ大きかったと思うんですよ。

そしてそういう”非タイアップ曲”を自由に展開できる土壌が整ってくると、もともと音楽面に注ぐリソースがだいぶ芳醇なジャニーズは、やっぱり強くて面白くなるはずで。
まだ他グループの解禁の兆しが見えてこないところはちょっと不安材料ですが、期待を込めて推したいと思います。『A-RA-SHI : Reborn』も好きです。
(だから頼むから一日も早くSMAPのストリーミング解禁を……)

Turning Up

Turning Up

  • J Storm Inc.
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そして、初めての試みとなる、今回の「勝手にボーイズグループ楽曲大賞2019」。
数々の名曲たちを抑え、見事1位に選ばれたのは……

【勝手にボーイズグループ楽曲大賞2019】

Da-iCE『FAKE ME FAKE ME OUT』(2019.4.24)


Da-iCE - 「FAKE ME FAKE ME OUT」Music Video

本格的にシーンの流れこそ追うようになったのは秋頃からですが、それこそボーイズグループへのイメージが一気に刷新されて、強い興味を持ったのは、このDa-iCE『FAKE ME FAKE ME OUT』を耳にしたのがきっかけだったんです。
出会いの場はなんとラーメン屋の有線(実話)。

その頃はぶっちゃけちょっと疲れていて、積極的に楽曲開拓をすることが久しく無くなっていた時期でもあったんですが、この曲はさすがに聴いてその場で検索しました。
そしたら歌っていたのがDa-iCE*5
しかも提供したのはOfficial髭男dismの藤原聡という。

当時のOfficial髭男dismはまだ『Pretender』がリリースされていなかったため、テレビでDa-iCEが『FAKE ME FAKE ME OUT』を披露する際にはOfficial髭男dismの紹介時に”アイコとスガシカオが絶賛!”という注釈がつけられていたのですが、そういうタイミングで、Da-iCEはこの曲を出しました。ここがほんと重要。
歌、パフォーマンス、そして何気に芸能界で大事であろう運において、今年のボーイズグループシーンは、この作品がまさに大賞に相応しい出来だったと思います。

FAKE ME FAKE ME OUT(通常盤)

FAKE ME FAKE ME OUT(通常盤)

  • アーティスト:Da-iCE
  • Universal Music =music=
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*1:具体的には「うたばん」でなっちやゴマキを可愛がるときの顔に近いんですが、そこに今までテレビでは見たことのなかった”お父さん”が変化球でのっかった表情

*2:後で考えたら実父とほぼ年齢が一緒なので、そりゃそうかって感じもする

*3:ちなみにMCで「ライバルは純烈」って言ってました

*4:個人的にはLa PomPonの転生だと思ってる

*5:曲を始めて聴いた時点では「石川慎吾(現読売ジャイアンツ)の登場曲の人たち」という知識どまりでした。 あと大野雄大(中日ドラゴンズ)のイメージ。 しかしそっちの大野雄大も結局、今年ノーノーやっちゃってるんだからやっぱスゴいとしか