小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「彼女たち自身が流れを引き寄せたからこそのクオリティ。アンジュルム『臥薪嘗胆 / 七転び八起き / 魔法使いサリー』」

☆2015.7発売
☆アンジュルムの19thシングル(トリプルA面)
* * *

日本武道館公演のタイトルにもなった名曲『大器晩成』の発表から5か月、9人のアンジュルムにとって2作めとなるシングルは、グループ初のトリプルA面になりました!

改名からの『大器晩成 / 乙女の逆襲』は本当に見事な流れだっただけに、その後の作品は一体どうなるんだろうと、私も含めこの数か月ファンはいろいろな想像をしていたかと思いますがフタを開けてみれば…2月の期待感をしっかり把握し、なおかつ単なるリピートには留めない見事な打ち返し!!

四字熟語シリーズを踏襲しながら「クライシスはチャンスだわ」でしっかりオリジナリティも構築した『臥薪嘗胆』

三浦徳子先生*1の世界観を上手くなぞりながら(4人でも6人でもなく)
9人だからこそできるチーム分けで新機軸をしっかり打ち出した『七転び八起き』

そしてハロプロ×キャラソンという最高相性の演出をモー娘。以外でさらっとやってのけてしまった、
『魔法使いサリー』*2

どれもこれもちゃんとA面として収録される意義があるし、何よりアンジュルムが歌うことでメッセージが一番光るという点の素晴らしさ。
当たり前じゃなく、これはどちらかというとアイドルジャンル全体的にも結構奇跡の上に成り立ってるクオリティ。
だからこそやっぱ素晴らしい。アンジュルムは『大器晩成』のヒットで、その運を自ら引き寄せた。


今作の聴きどころを特に1つあげるとすると、やはり”ついにでてきた3期メンバーの歌声”かなと思ってるんですが、1~2期になじみやすい声質の室田瑞希ちゃん、どちらかというとハスキーボイスの佐々木莉佳子ちゃん、そしてある意味一番ハロプロっぽい平和感が漂う相川茉穂ちゃんという3つの素質が新たに加わって。

どちらかというと現先輩メンバーの6人は基本バランスが高めのアイドル声に寄ってたイメージがあるんですけど、そこから今後その一番の柱でもあった1期メンバー・福田花音ちゃんの歌声が抜けて、すこし基本バランスが変わってる3期メンバーの割合が大きくなっていくと、アンジュルムの音楽面は今後また、どこかのタイミングでがらっと変わるんだろうな~。
(※ある意味かにょんが歌ってない『七転び八起き』はその辺も見越した作品づくりだったりして)

もちろん今後、4期新メンバーの人数、そして声質によってはさらに激変する可能性もありますし、なんというか、最後に1つだけ書いておきたいことは、特に旧スマイレージ楽曲のユニゾン歌唱(雰囲気)が好きな人、きっと今いっぱいライブ通った方がいいと思います。



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*1:1977年から活躍する名作詞家。ハロプロ作品にも昔から頻繁にかかわっており、Buono!のシングル曲や美勇伝『ひとりじめ』、セクシーオトナジャン『オンナ、哀しい、オトナ』、近年もJuice=Juice『Ça va ? Ça va ?』などの詞を提供

*2:ハロプロ×キャラソンのシングル作品といえばNHK「テレビ50周年」記念テーマソング・2003年の『モーニング娘。のひょっこりひょうたん島』