小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「アップアップガールズ(仮) のライブを今見ないときっと後悔する、その3つの理由」

2015年5月16日、札幌のKRAPS HALLにて行われたアップアップガールズ(仮)の全国47都道府県ツアー・北海道公演を見てきました!

2011年にハロプロエッグ出身の7人によって結成されたアップアップガールズ(仮)は2年ほど東名阪中心にライブ・イベント活動を行った後、2014年頃からは地方にもその人気と活動の幅を少しずつ広げ、2014年6月にはかつてバックダンサーとして立っていた”ハロプロの聖地”、中野サンプラザでの単独公演を見事大成功させるまでになりました。

その流れの中で現在は、次なる目標「日本武道館での単独公演」を追いかけ、全国47都道府県ツアー「RUN!アプガRUN!ダッシュ」で全国各地のライブハウスを回っているのですが、

…前置きはこんくらいにして、私は今回約1年ぶりにアプガの単独ライブを見る事ができたんですけど、
はっきりいって衝撃以外の何物でもなかった!!!!
とんでもないライブ見た!!!!
とんでもねー場に私は居合わせてしまったと思った!!!!!

というわけで今回は北海道公演のその記憶や驚きを元に、いつものレポとはちょっと趣向を変えて「アップアップガールズ(仮) のライブを今見ないときっと後悔するその理由」というテーマで、既存ファンのみならずその魅力を今改めて全世界の皆様に、ギュッとわかりやすく紹介してみたいなと思います。

1:ノンストップでずっと歌い踊り続ける「究極のライブ特化型アイドル」の誕生

今回予備知識なしでライブに臨んで、一番衝撃的だったシーンがあります。
それは中盤の、さらっとした曲紹介からその幕が上がった『ノンストップメドレー』でした。

通常のアイドルライブでも、終盤にショートverの楽曲を5~6曲繋げた『メドレー』形式のパフォーマンスはよく見られます。
ただ、アプガの場合は、その中身がまったく違うんです。
アプガはMCや転換、衣装チェンジを全部とっぱらって、曲間もずっと音と光(照明)が繋がれたままのステージをいきなりファンに見せ始めました。
しかもフルverも沢山盛り込んた120%の全力メドレー、なんと合計15曲。

思えば昨年末に、東名阪で最長2時間のノンストップライブを行ったというニュースは目にしていました。
ただ、あくまでもそれは特別なイベントとして用意されたものだと思っていたんです。
ただでさえ10~20代の女の子がやるにはあまりにも非日常すぎる事柄、その尋常じゃない挑戦がもし成立するとしても、それはきっとファンの数が多いホームという条件だけだろうと…

しかし、現実は全く違いました。今のアプガはなんと、地方のたった1公演でも普通に『ノンストップメドレー』をぶっこんでくるようなアイドルグループになっていました。
そしてホームの東名阪ではなく遠く離れた地方公演でそのパフォーマンスが、最後まで肩で息もせず、最高に可愛い笑顔のまま無事本編終了までぶっ通されたのを見て、私はその瞬間「究極のライブ特化型アイドル」がまじでこの世界に誕生したのを目撃しちゃったんだと思って、アイドルのライブ見て初めて、鳥肌が立ちました。

2:苦悩の末にたどり着いた、”見る”のではなく”踊らせる”というオリジナリティ

あと公演を通してすごく印象に残ったのが、特に五感に注ぎ込まれる「ダンスミュージック」という感覚のインパクトでした。

ハロー!プロジェクト本家*1を引き合いに出すと、
例えば℃-uteやモーニング娘。'15あたりのステージは、どちらかというともう少し「ショー」的な魅せ方が強いんですね。
コールや振りコピ、クラップなどのファン文化はもちろん共通しているんですけど、その他の演者の空間構築の部分で、ハロプロ本家はヴォーカルそのものの美しさをじっくり引き立たせ提供したり、曲終わりの余韻であったり、それこそ完成度の高いフォーメーションダンスもそう、
基本的にはレベルの高い「ショー」を提供することでファンを魅入らせ、空間を一体化させるやりとりなんだと思います。
(それはそれで一ファンとして大好きな場所だったりするんですけど)

その上で、じゃあアップアップガールズ(仮)のステージはどの方向へ行くのかってなった時に、結果として”ハロプロに入れなかった”未来である今、彼女たちはハロプロ仕込みのリズム感と何より音楽を通じて、観客を「踊らせる」方にいったんじゃないかと。

実際のライブでも、もちろん聴かせる楽曲はところどころ組み込まれているんですが、でもそれらもよく聴くと後ろのビートがかなり効いていたり、そもそも全体的にマッシュアップなりリミックスなりの味付けが施されていたり、
思わず振りコピを覚えたくなるハロプロのステージ空間と違って、アプガは例え曲やダンスがわからなくても、自然と体が動いたり、リズムとったりって方に自然に感覚が持っていかれるんですね。

そして何より大事なのは、彼女たちが少しずつ目標を現実にしていったことで、ハロプロの対極にあるそのステージングに、彼女たちは自信を得た。

…今までアプガにとって最大の障壁となっていた「ハロプロにはないオリジナリティ」という要素を、その存在を、私は今回のライブでついに初めて、はっきり感じ取りました。

3:実はMCもしっかりしています

最近アイドル、特にハロー!周辺のライブでは重要視されているのが「トーク」というファクター。
道重さゆみやももちこと嗣永桃子がTVバラエティなどの活躍を通じてファン層拡大に成功して以降、ファンの中でもどこか無意識に「喋れる / 喋れない」というフィルターを通してアイドルを見ることが、かなり多くなった気がします。

その流れの中でじゃあアプガはどうなんだって話に戻ると…実は彼女たち結構、MCもしっかりやれる子たちなんですよね。
アイドルのライブMCで重要なのはうまく喋ったり笑いをとったりすること以上に私は「ファンを誰一人部外者にしない」事なんじゃないかと思うんですが、アプガは予想よりもずっと、その辺のバランス配分がかなり上手い。

北海道現場1つを例にしても、アプガは思えばどの現場でもいつもずっと、必ず「初めてきた人」「地元(北海道)の人」を一回はピックアップし、感謝やこんなことを知ってほしいってメッセージを必ず言葉にするんですね。
あとは北海道のご当地MCで大定番の「雄大な自然・綺麗な空気・美味しい食べ物」という3ワードを、ほとんど口にしない。
言い換えてしまえば地方民にとってはいつも観光客から聞かされる、ある意味センシティブな「よその人ワード」をアイドル自身が自覚的できているかどうかって話で、それよりも地元ファンが聞きたいのは(首都圏のように何回も通えない中での)
この公演はアイドル自身にとってどんな意味があるのかとか、どんな気持ちで臨んでいるのかとか、今後も来てくれる予定や思いがあるのだろうかとか、実際はそういう話なんですよね。

そして決して回数が多くない、1年ぶりの北海道の単独ライブステージで「雪のイメージがあるからレアな曲を」と話しながら実際に年に数回しか歌える機会のない貴重な楽曲を披露してくれたり、北海道で開催される夏の大型音楽フェス「JOIN ALIVEに出たい!!」など、距離の近い話題と目標を地元民と同じ目線でぶち上げたりしてくれる、
そんなアップアップガールズ(仮)の姿を見ていると、私はもっと彼女たちのことが好きになったし、きっとまだ彼女たちと実際に会ったことがない他地方のアイドルファンの方とも、いずれその気持ちはきっと共有できる時がくるんじゃないかと、今一人そう思います。

* * *

というわけでここまで長々綴ってきたことや当日の興奮なんかをまるっと140文字でまとめると、
結局はズバリこんな感じになるのですが

…まじでちょっとアイドル観変えられちゃった感のあるこのライブツアーは現在までに13公演が終了しているものの、まだまだこれから全国各地を周ります!

主戦力である東名阪地域にお住まいの皆さんはもちろんですが、せっかくの「全国47都道府県ツアー」ということもあり、
私は特に、自分と同じように普段遠方からアイドルを応援している地方ファンの皆さんにこそ、ぜひあの最強のライブ空間を、どうか地元で一度体験してみてほしいと強く思っています。


アップアップガールズ(仮)全国47都道府県ツアー2015「RUN!アプガRUN! ダッシュ」特設サイト

きっとアプガも私たちも今年、何かが変わる!

フロアを揺らせ このサウンドで
踊り明かそうぜ このパーティーで


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*1:アプガはハロプロエッグ出身なものの、基本的にハロプロのデビューグループには選ばれなかった子たちであり、今もグループは厳密にいえばハロプロのくくりには入っていない