☆2013.10発売
☆でんぱ組.incの8thシングル
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はっきり言って、胸が痛い。
でんぱ組の環境がすごく変わってきてるのは誰から見ても明らかで、これを発表する事で、それはやっぱり思い過ごしじゃなかったんだという事がわかって、さらに彼女たちは、これから何百回とこの感情と対峙する事になる。
『なんでだろうな言いたいこと言えなくなってる』
「W.W.D」は、”誰か”に寄り添う歌だった。
でんぱ組.incが過去の自分をさらけ出す事で、この曲をいつかどこかで聞く、ひとりぼっちの誰かの心に、そっと寄り添う歌だった。
しかし「W.W.D II」は違う。これは、”でんぱ組.inc”に寄り添う歌だ。
過去の自分をさらけ出す事で、何かが変わってしまった、そして私たちが変えてしまった「6人の女の子たちの心」に、今度は私たちが、そっと寄り添う番になった。
でんぱ組.inc、”W.W.D II”のMVを観て思った、アイドルが「書かせる」名曲のこと(RO69)
これが果たしてでんぱ組本人の望む「必然性」なのかはわからない、ただ一つだけ言える事は、この曲はアイドルの向こう側にいる6人の女の子にとって無慈悲なものであり、この曲は私たちが、「必然」に変えるべきなのだ。
ぼくは「W.W.D Ⅱ」を歌いたくなかった。
それは前にもかいてたけど、こんなに自己満足(制作側の意図としての)の強い曲は今までなかった。それがプロデューサーの意向である「仲良くなれ」だとしても、みたくないものを無理やりみなきゃいけない辛さがあった。
ぼくが背負い過ぎてるだけかもしれないし、ただの自意識過剰かもしれない。けれど、本来のでんぱ組.incの活動は、「みんなを元気にするための曲を歌う」ことだったはず。
「W.W.D」シリーズで、救える人もいるかもしれない。
けれど、元気にできるのは「みんな」じゃない。
逆に不快感を持つ人もでるんじゃないかと思った。(いまでも思ってる)自分の「こうした方がいいのでは」というのと、上からの「こうしなさい」に従わなければいけないという心の葛藤は、本当にずっと続いている。
東西野音ワンマンで披露した「W.W.D Ⅱ」。
ぼくは、歌うことが辛かった。
今もなお続いている苦悩がつまってる曲だから。こんなことをかくと、「最上もがはメンヘラだ」とかいわれるだろうし、「強くなれ」と怒られるんだろうけど、そもそものスタートが社会不適合者なわけで。
「変わったね」と言われた。
「明るくなったね」と言われた。それはきっとでんぱ組.incに加入して、同じような境遇のメンバーに出会い、打ち解け、これからを見出してきたからだと思う。
成長の過程でできた「W.W.D Ⅱ」。
もしきみの心になにかひっかかるなら、響くなら、ぜひCDを手にとってもらいたいです。「どっさりつまってフラゲ日。」(でんぱ組.inc最上もがオフィシャルブログ「もがたんぺぺぺ」)
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