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小娘のつれづれ

ライター / ずっと一人で自分の「好き」を追い続けています。お仕事のご依頼はこちらへ→ drifter_2181@outlook.jp



「地方で一人、ヲタクやるのも案外楽しいよ」

アイドルのいる日常

地方オタクの歳の取り方と、首都圏の人脈について(シロクマの屑籠)
オタクのソロプレイを続けるためには、才能が要る(シロクマの屑籠)


当方完全ソロプレイで15年女性アイドルを愛好しております。


最初に結論からいってしまうと、とりあえず女性アイドルのジャンルから見てる分には、
言われてるほど「ヲタクのソロプレイ」は難しくないですよー、と。


というか、最近はむしろ
「地方でヲタクやるのって、案外楽しいんじゃないかな」とすらちょっと思ってる向きがあって。


* * *


私は15年女性アイドルヲタを続けていて、そのうち12年が地方での活動になるんですけど、
多分地方住まいじゃなかったら、こんなにヲタ続けられてなかっただろうなぁって思います。


私は14歳の時からモーニング娘。が好きなんですけど、
ご存じの通り、モーニング娘。は世間的に一度落ち目の認定を受けました。


彼女たちが「ださい」「消える」と大っぴらに叩かれ始めたのは、地方移住後の18~9歳の時だったんですけど
まだまだ人に流されやすい年齢だったあの時期、それでもモー娘。を好きでいられ続けたのは、
属するコミュニティや仲間関係に介在されない地方に住んでいたから、
自分の好きな気持ちだけでコンテンツへの熱が維持できた事が大きいと思っています。


* * *


あと、特にヲタ趣味という際限のないコンテンツだからこそ、
地方に住んでることって時に優秀なバランサーとして機能してる事が確かにあって。


これはどのジャンルでも共通だと思いますが、ヲタって「コンプリート欲求」がありますよね。
目標を完全制覇する事はヲタ活における一つのステータスであり、高みになるんですけど、
その実現には必ず多大な投資と負担も発生するはずです。


ヲタ文化において一番殺傷能力が高いのは、個人の金銭的破綻でも、人間関係の破綻でもなく、
私は「ヲタ卒」だと思っています。


情熱を注ぐ場所がありすぎるというのは、それだけ自分を見失ってしまう可能性も存在しているわけで、
そのリソースをうまく配分できずにやがて自分の気持ちが破綻する、
ヲタ卒という興味の損失をもってしてコンテンツ自体が「なかった事」にされてしまうくらいなら、
ハナからのめりすぎない距離をもって走っていた方が、よほどヲタ趣味は長生きさせられると思うのです。


ヲタだからこそ、逆に距離を保つことで成り立つという事も存在しうる話で、
その”コンテンツとの適度な距離”を維持できる選択肢の1つが、
現在における「地方住まい」なのではないかなぁと思います。


* * *


確かに、ヲタ嗜好の熱源が「コミュニティ」にある場合は、
首都圏の方が圧倒的にメリットあると思います。
あと有名になりたいとか、趣味を仕事に繋げたい人も首都圏の方がいいです。
なんだかんだいって有名になるのは、基本やっぱ首都圏に住んでる人が主流で、
それは結局メディアやコンテンツの発信元が首都圏にあるから。*1


ただ、そういうあれこれを差っ引けば、
この情報が溢れまくってる現代日本において、距離という絶対的ハードルで寸断された地方はむしろ今や
「愛好の独立性」が生き残る最後のオアシスになりつつあって、
そこで黙々とヲタクのソロプレイやるのって、実は想像以上に面白かったりするんですよ。
究極のスタンドアロン。


…っていう所までいくと、これはもはやドルヲタというくくりを超えて
割とヲタク趣味そのもののスタンス論の1つとして、
普遍的に通ずる話なんじゃないかなと思うところもある(からこれを書いた)のですが、
実際の各ヲタさんは一体どんな按配でしょうか。


* * *


というかこの話って結局、よく考えていくと「オタクの定義って何なんだよ」という所になって。


今ヲタクについて論ずるとしたら、
実際には定義の肌感覚が3世代くらいに分かれると思うんですよ。
すごく乱暴にぶったぎると、エヴァ以前、エヴァ以後、ニコ動。


創世記から脈々と流れていた古き良きヲタ定義があって、
それがエヴァブームのあたりで大きくひっくりかえされて(←ここの筆頭が80年代生まれ)
さらにニコニコ動画の出現でもう一回ひっくりかえされて(←ここの筆頭が90年代生まれ)


多分この3世代で、コンテンツの捉え方やリソース配分に関する考え方がもう全く違ってると思います。


あとこの世代分けは実はネットの普及タイミングともかなり関係性があって、
エヴァブームの私ら(現アラサー)で、もう中高生でネットデビューしてた世代になるんですよ。
そしてその時点ですでに、ネットによってそれまでのオタクの概念とかはほぼ崩壊済。*2


なんで多分ニコニコ以後の、物心ついた時からネットに触れてる今の10代とかは
もうそもそも「コミュニティに所属」うんぬんかんぬんの概念が最初から存在してないんじゃないかっていう。


多分今日本で一番オタクのソロプレイがうまいのが、今の10代なんじゃないかと思うんですけどね。
あと10年くらいしてあの人たちが本格的にコンテンツビジネスに参戦してきたら、すごい事になりそうな気がします。


* * *


<追記>

「アイドルのコンサートはどれくらいの頻度なんだろう?」というコメントがあったので。


例えばハロプロファンだけでも2パターンあって、基本好きなグループだけを追っているファンと、
「ハロプロだったら誰でも大好き」なファンが存在します。
ハロプロのくくりには現在活動中の4グループの他、卒業したOGも全員入っていて、

ハローカレンダー!

例えばこのカレンダーに青文字で記入されてるものは、
誰でも大好きなヲタ(DD)だと基本的に全て参戦対象になります。
(現役のコンサートからOGの外部舞台まで)


しかも実際は、この表はあくまでも現場のみなので、
もっと細かく言うと、このスケジュール+出演・掲載媒体のチェックが別枠であります
(テレビとラジオと雑誌と…)




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「地方のCDレンタル店に見るエンタメ業界の現状」
「80年代生まれのアイドルプロデュースの巻」
「都会と地方と光ケーブルのあいだ」

*1:ただこの辺も、アイドルヲタの方はよく知ってると思うのですが、最近神戸在住のままメジャーデビューしたtofubeatsというアーティストさんがいて、最近はその人の動きをすごく注目して見ています。普通に楽曲も好きなんだけど、それと同時に地方からのコンテンツ発信、ビジネス形成の流れとかが推移含めて今すごく興味がある。

*2:私は女性アイドルヲタとしては15年選手なのですが、あとその前に6歳からアニメージュ、アニメディア、各種ゲーム雑誌、漫画雑誌、あとファンロードをリアルタイムで読んでるので、その辺の感じで、やっぱエヴァ以前と以後ってヲタ文化は大きく変わったと思います。んで2000年から2ch見てるんだけど、やっぱニコ動くらいでもう一回変わった。