小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「新たなファン層を引き込む強さ。アンジュルム『ドンデンガエシ』」

☆2015.11発売
☆アンジュルムの20thシングル(トリプルA面)
* * *

はやいもので、今年もあと2か月。
2015年のハロー!プロジェクトは大きな動きが続いていますが、ハロプロエッグの1期生として新たな可能性を切り開き、11年活躍し続けてきたアンジュルム・福田花音も、11月29日の日本武道館ライブをもっていよいよ卒業となります。
今週リリースになる作品は、アンジュルムにとって記念すべき20枚目のメジャーシングル!いずれも”大器晩成”を掲げて突っ走ってきた9人の女の子たちによる、色とりどりのアグレッシブな音楽作品に仕上がりました。その中からまず1つめに取り上げるのは、曲タイトル「ドンデンガエシ」。

今年からプロデューサー・つんく♂の手を離れ、積極的に外部作家を起用しているアンジュルムのシングル。
「ドンデンガエシ」も作詞こそすでに臥薪嘗胆七転び八起きなどの作品で関わってきた星部ショウさんですが、作曲の宇宙慧さんは℃-uteのシングルコンペから出てきたハロプロオフィシャル作品は初となる作家さん。
編曲の鴇沢直さん、関口Q太さんも、今まではアニメ楽曲を中心に手がけてきた方々になります。

今までのつんく♂プロデュース楽曲に慣れてるファンだと、最初は少しひっかかりがあるかな、とは正直感じます。
アニメのオープニングテーマにまんま持っていけそうな明快なサウンド、ということもそうなんですが、あと地味にここまでMIXが入りそうな味つけのイントロが、気になる人は少なからずいるはず*1

ただ既存ファンのそういう違和感を踏まえてもなお、この曲が推せる理由があるとしたら、やっぱり新規層の獲得を見込めるという強さ。
アニソンが好きな人を取り込む…というよりは店内有線やラジオで覚えやすいこの曲がかかっててYoutubeで検索したらアンジュルムやスマイレージの楽曲に辿りつく、今のグループにとってそれが意味することの大きさですよね。
あと今年のアンジュルムには年初に「大器晩成」というハロプロ音楽史に名を残す代表作をぶっ放したという流れも確かに存在していて、だからこそ挑戦できる余地もある。


それは白が黒へ 黒が白へ ガラリ入れ替わるような
壮大などんでん返し 圧巻のどんでん返し
運命の大逆転劇だ

名プレイヤーの福田花音が9分の1を支えてくれるラストステージに、これを持ってこられるから今年のアンジュルムはやはり凄かった。


<STORE>

*1:※ただしハロプロ現場は基本的にMIXはNGです。AKBのブレイク以前からたびたび排除されてきた歴史的経緯もあるので、いずれにせよやらない方が賢明