ちょうど1週間前の2015年11月29日、私たちは、東京の日本武道館にいました。
「ファーストコンサートツアー2015秋『百花繚乱』~福田花音卒業スペシャル~」!
この日をもってスマイレージ/アンジュルムの1期メンバーとして6年、さらにハロプロエッグ*1時代も含めると計11年、アイドルとして活躍してきた福田花音さんがグループを卒業。作詞家という新たな目標を追いかけるため、仲間たちとファン、そしてそのステージに別れを告げました。
…もう時間結構経ってるし正直ライブビューイングとかスカパーの生中継がどう映ってたとか情報まったく追えてなくって、なので多々重複する場所もあるかと思いますが…あの日私、と一緒に行ってくれた夫!(非ドルヲタ)が現地・日本武道館で見た風景や感想を、今思い返しながらゆっくり綴っていこうかと思います。
アンジュルム ファーストコンサートツアー2015秋『百花繚乱』~福田花音卒業スペシャル~@セットリスト*2
01.出すぎた杭は打たれない
02.七転び八起き
03.新・日本のすすめ!
04.地球は今日も愛を育む
05.ええか!?
06.ドンデンガエシ
07.乙女の逆襲
08.寒いね。
09.プリーズミニスカポストウーマン
10.夢見る 15歳
<メドレー>
11.ふたりはNS(和田・福田)
12.黄色い自転車とサンドウィッチ(福田・佐々木)
13.しっかりしてよ!もう(福田・相川)
14.踊ろうよ(福田・室田)
15.すまいるブルース(福田・田村)
16.恋人は心の応援団(福田・勝田)
17.ねぇ 先輩(福田・竹内)
18.ヤッタルチャン(福田・中西)
19.わたし(福田)
20.交差点(1期和田+2期3期)21.私、ちょいとカワイイ裏番長
22.新しい私になれ!
23.同じ時給で働く友達の美人ママ
24.有頂天LOVE
25.臥薪嘗胆
26.友よ
27.大器晩成28.私の心(福田)
29.旅立ちの春が来た
30.スキちゃん
まず私たちの座席ですが、実は上手のステージサイド側にいました。
もちろん自枠のFCチケで引き当てたものですが、ここに配置されたことが後にあの一部始終をガッツリ目撃する大きなきっかけになろうとは、開演前の私たちは全く気付いていなかったのです…!!(この話は後半で)
ほぼ定刻に客電が落ち、アンジュルムとしては2回目、そしてアイドル福田花音にとってはラストになる、日本武道館公演がスタート。
最新シングル「出すぎた杭は打たれない」とともにステージに登場した9人は、もう立ち姿からして、1年前にできた体制という事実が信じられないほどの気迫、気迫、気迫!
私が正面ではなく真横から見ていたことも大きく関係しているかもしれませんが、だからこそ余計に、この日のアンジュルムには一切迷いがなくむしろこの9人で120%勝ちにいこうとしてる、そんな闘争心をばしばし感じとることができました。
そんなテンション上がりっぱなしの私と基本地蔵スタイル*3の夫、流れゆく時間と音楽に思い思いの方法で接していたわけですが、途中一回おんなじタイミングで顔見合わせてスゲーー!!ってなった部分があって、それは6曲目の「ドンデンガエシ」のサビ!
同じく彼女たちの最新シングルに収録されている「ドンデンガエシ」、疾走感のあるこの曲はサビでメンバーが左右に分かれて交互にこぶしを振り上げ応酬するというパフォーマンスになっているのですが、メンバーもそうなんだけどそれ以上にびっくりしたのはステージ側から見たファンの皆さんが見事に、演者にあわせて二手に完全リンクしたサイリウムの動きになっていたことです。
文字で書くとなかなか伝わりにくい光景なのですが、これがとにかく衝撃的だったのは、まず1万人規模の動作が完璧にステージと一体になっていたこと。
あともう一つ、ここは本来のドルヲタパターンでいうと、通常はそれぞれの推しメンとリンクしたばらばらの動きになるはずなんです。
自分が右にいても推しが左担当ならば左のタイミングで手を挙げるし、逆もまたしかり、それがほんとは普通のヲタ心で、何も間違ってないことなんです。
なんだけど、アンジュルムのファンは、そこだけ推しがどっちとか関係ない、自分が右にいれば右担当の務めを全うする、左ならば左担当の務めを完全に全うする。
そしてそれがステージ側から見ると結果的にすごい光景になっていて、華奢な9人の女の子たちのパフォーマンスを大きな力で支えていた。
ここに最近のアンジュルムの強さが、ものすごく見えたような気がしました。
その後ライブは進み、始まったのが福田花音×アンジュルムメンバーによる”2人メドレー”。
これは後日オフィシャルブログでも綴られていましたが、福田さん本人の発案だったそうです。
わたしが1番こだわって1番やりたかったことは、メンバー全員と2人でうたうこと。
これが、わたしが秘密にしていた「びっくりすること!」です♪
ありがとう | アンジュルム 福田花音オフィシャルブログ「いちごのツブログ season2 福田花音のアイドル革命」
これ、ほんとに考え抜かれてます。
一番すごいなって思ったのは長い歴史の小さな盲点をここにきてアンジュルムが打ち抜いたっていう驚きで、福田さんがハロプロメンバーでありながら大のハロプロファンという側面もあったからこそ、モーニング娘。の卒業ライブとはまた違うオリジナリティをもって、ここに彼女たち独自の卒業スタイルの芽がでた。
これが今後のハロー!プロジェクトにとって、どれだけの意義をもたらす出来事になっていくか!!
…ってひとりぶつぶつ盛り上がっていたらさらに面白かったのは非ドルヲタの夫の感想で、このメドレー部分、セレクト的には「黄色い自転車とサンドウィッチ」や「しっかりしてよ!もう」などカップリング・アルバム曲メインの完全内輪向けターンであったにも関わらず、夫は楽しかったシーンのひとつとしてここの記憶を挙げました。
「この子たちを初めて見たけど、残るメンバーがどういう個性の人なのか、俺みたいな立ち位置の客でもわかりやすかった」
* * *
そこからさらに作詞家・福田花音のデビュー作「わたし」や現役メンバー8人による福田さんへのメッセージソング「交差点」など名シーンが続き、いよいよ本編終盤となっていくのですが、「私、ちょいとカワイイ裏番長」からノンストップで駆け抜けていくこの場所で、あるメンバーに異変が起きます。
これ検索するとちょいちょい言及も残ってるので、ライブビューイングやスカパーのカメラでも時たま映ってたかもしれませんが、実はこの時、2期メンバーの竹内朱莉さんのイヤモニにトラブルがありました。
これだけ時間も経ったので後日談ということで書きますが、私と夫の覚えている範囲で少なくとも2回、あの時竹内さんは上手のミキサー卓に走って不調を訴えています。
ただその時がちょうど「ちょいカワ番長」からのステージでずっぱり部分で、はけて直せるタイミングがなく…途中から彼女がイヤモニを抑えて歌いだしたのは、ちょうど2回目の不調を訴えたあたりです。
あの時、実はミキサー卓のあたりにはめちゃくちゃ大人数のスタッフが集まっていました。
ただトラブルがあったからこそ、実はよりはっきり見えたものがあって、それはアンジュルムの新サブリーダー・竹内朱莉は、絶大な信頼をおける素晴らしいパフォーマーだということ。
ステージに立っている時の表情はもちろん、ミキサー卓でスタッフに不調を伝えるその瞬間でさえも、そこには不安や動揺は一切ありませんでした。
アンジュルムの、そして福田花音の大切なステージをちゃんと最後までファンに見せきるためにすべきことをする、センターステージの見せ場では臆することなく思いっきり頭を振ってダンスする…
イヤモニに関しては本編ラストの大器晩成で一瞬ステージが暗転したときに、袖で待機していたスタッフが走って竹内さんに駆け寄り、トラブルの対応を行っていました。
そこではたして直ったのかどうかはわかりませんが*4、トラブルが発生してから本編が終わるまで、少なくとも竹内さんは歌もダンスも大きく外す場面は一回もありませんでした。
周囲のメンバーのアイコンタクトやサポート、そして何より竹内さんのハンパない度胸を目の当たりにして、私は今後のアンジュルムも絶対応援していこう、そう強く思わされました。
* * *
そしてトラブルを抱えながらも見事にステージを走り抜け、本編を終了したアンジュルム。
ここからの福田花音ラストステージの姿は、ハロプロのオフィシャル情報番組・ハロステでも視聴することができます。
福田さん…いやもういいやまろが、あのホワイト×ピンクのドレスでステージに登場したとき。
その姿はただただほんとに可愛くて、お人形さんみたいに可愛くて、じっと記憶にその可愛さを焼きつけていたのですが、
その直後のセレモニー曲「私の心」のサビで日本武道館に雪が舞ったその瞬間、頭の中で一気に11年前の「Hello! Project 2004 Winter ~C'MON! ダンスワールド~」の記憶が蘇りました。
ハロー!プロジェクトの1期生でもあり、そしてハロプロエッグ時代から見守り続けてくれた大好きな先輩でもある、安倍なつみの卒業ライブは、福田花音がハロプロエッグに合格する数か月前の出来事。
芸能界のことなんて何もわからないまま、ただただハロー!プロジェクトが大好きでオーディションに応募したあの日の女の子は…最後に大好きな大好きなハロー!プロジェクトのアイドルとしてステージから同じ景色を見て、そのアイドル人生の幕を下ろしたんじゃないかなって、改めて今そう思っています。
想像の域でもいい、ハロプロを好きでいつづけて、私はこの瞬間を見れたこと、幸せでした。
* * *
福田花音さんへ
11年間のハロー!プロジェクトメンバーとしての活動、本当に本当にお疲れさまでした!
エッグ、スマイレージ、そしてアンジュルムと、それぞれに色んな思い出がありますが、あなたが卒業すると決まって一番地味にショックだったのは「00年代のハロプロをリアルタイムで知っているハロメンもついにだんだん離れていくんだな…」ということでした。
90年代の記憶だの思い出だのはもうそれはそれで仕方ないかなって思ってるとこあるんですけど、あの辺に比べると00年代のハロプロはまだまだ最近の出来事のような感覚、長いファンの間でも人によって途中脱落とか共有できない部分が多々生じちゃってる時期でもあるけど、でも内容的にはあの時も充分見どころあったし、面白かったし、そして何よりまろはそのあたりのハロプロ感覚もちゃんとすくいとって10年代にハローの話をしてくれる…近年は特にそんな貴重な存在でした。
あなたにならいえます、私はいよいよハロメンと自分のハロプロ記憶がズレていくことが怖い!!これ結構まじで!!
でもなんかもう、その一方でハロプロの歴史を追っかけていくことは完全にライフワークだと思っているので、気合い入れなおしてこれからも応援していこうと思っています。
これからはまろもハロヲタに復帰したということを支えに、ぼっちヲタを変わらず続けていきますので、来年のハロコンから一緒に楽しくヲタ活しましょう!
twitterや各所での濃厚なレポ、楽しみにしています!!これも結構まじで!!
…あと最後にまじめにもうひとつ、伝えたかった事を書きます
まろの卒コンから数日後に行ったハロショ秋葉原店でたまたま、あなたが日本武道館であの日着ていたドレスの展示を、住んでいる北海道に戻る前に見ることができました。
綺麗なバラの柄にさらに縫い付けられたたくさんの飾り、近くで見ても、すごく女の子の夢のつまった、ほんとに可愛いドレスでした。
でもたまたましゃがんだとき、そのスソに、多分舞台裏やステージを歩いたときについただろう黒い跡が、ちっちゃく、でも確かに残っていました。
ドレスの美しさとステージの跡、そこには11年走り抜けたアイドルの何よりのリアリティがあって、見ていて思わず胸がいっぱいになりました。
最後の最後までファンに感動をくれてありがとう、幸せにしてくれてありがとう。
そして今年の夏に北海道で開催されたラストのライブハウス公演で、アンジュルムの福田花音さんに伝えたことばを、もう一度作詞家の福田花音さんにも伝えたいです。
「夢叶えてね!」
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