小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「アイドルヲタク、CDとDVDを片づける」

1・片付けてみようと思ったきっかけ

ヲタクは基本、愛するものに対して捨てるという選択肢が存在しない生き物です。
私の場合も本格的にドルヲタ道に足を踏み入れて20年以上、大好きなSMAPとハロー!プロジェクトの作品に関しては新品だろうが中古だろうが、なんでもかんでも全収納・全保存をモットーとして生きてきました。

しかし、大好きだからこそ、ヲタクにはここ数年気になっていたことがあったのです。
それは「捨てはしないんだけど」×「何年も見ていない」×「何年も聴いていない」CD・DVDをとりあえずしまっておいたダンボールが、もう2箱、クローゼットの中で積みあがったまんまになっていたこと。

ヲタクのCD・DVDにとって、特に仕分けもされないままダンボールに突っ込まれてしまうことは、もう文字通りの『死蔵』を意味します。
かといってじゃあ収納棚をいっぱい買ってそこに全部並べよう!とするのも、家のスペースや非ヲタクである同居家族との兼ね合いを考えると、あんまり現実的な話ではありません。
(あと収納を棚メインにしてしまうと、結局後ろの段に置いたまま手に取らなくなってしまうゾーンが出てくるのが、それはそれで嫌)

これからも命ある限り燃え続けるであろう自身のヲタク心と、詰みあがったダンボール、そして4分の1を本来の用途ではない形で持っていかれているうちのクローゼット。
それらひとつひとつと真摯に向き合った末に、出た結論が「全体をサイズダウンさせてからもう一度収めてみようか」というものでした。

2・アイドルヲタク、まずは家じゅうのCD・DVDをかき集めてみる

この辺は有名ないわゆる”こんまりメソッド”ともちょっと通ずるところがあるのですが、CD・DVDを少しでも片付けようという気が沸いたなら、再生頻度やその時置いてある場所に関わらず、家の中にあるCD・DVDは一度全部一ヵ所に集めてしまった方が良いです。
めんどくさそうに思えますが、集めてしまった方が後の仕分け時になって、物理的にも精神的にも結局楽なんです。
ちなみに私の場合はハロプロのCDだけでもこんな感じでした。

これにハロプロのDVD、そしてSMAPのCD・DVDと、ヲタコレクションは続きます

3・大量のCD・DVDが集まったら、次に考えるのは「ケースをとっとくか」「とっとかないか」

家じゅうのCD・DVDがおおかた集まったなと思ったら、それらをまずは新たな保管方法別に、ざっくりと仕分けしていきます。
私の場合は大きく2パターン、「そのまま完全保存」「不織布ケース保存」に分けました。

■そのまま完全保存

その言葉の通り、今後もそのまま完全保存しておきたいもの。
ちなみに私の場合、SMAPに関しては、ハナっから全作品がここに該当しています。
というのはグループが現状解散してしまっていることに加えて、デジタル音源販売・サブスク解禁・Youtubeでの公式MV公開等も当分は見込めないであろうこと。
こういう、一度手放してしまうと再入手が難しそう(あるいは今後難しくなっていきそう)なものの場合は、変に手を加えずに、そのまま取って置いた方がヲタクの精神衛生上良いと思われます。
あと、ハロプロに関して私がここに入れたのは以下のようなものです。

・特別仕様のもの(プラケースではなく紙製BOXとかに入っているアレ)
・デビューグループのアルバム(これはその後にコンプリートベストが出ているか、それを自分が持っているかにもよるかも)
・ジャケットを含めて好きなDVD(具体例はパッケージの雰囲気含めてひとつの作品感がある「モーニング娘。コンサートツアー 2006春~レインボーセブン~」や多幸感キャンプでおなじみ「モーニング娘。'15 DVD MAGAZINE vol.74」など)
・Blu-ray全作品(BDはあまり不織布保存に向かない/※こちらについてはすぐ下の「不織布ケース保存」も併せてお読みください)

■不織布ケース保存

そして、ある意味ではこっちが本題でもあるのですが、家に現存するヲタCD・DVDの中でプラケースは外してもいいかな、「不織布ケース保存」でいいかな、と思えるものの選別。

ただ実際の選別作業に取り掛かる前に、まず絶対に頭に入れておきたいのは、「CD・DVD・BDを不織布ケースで保存すると劣化が早くなる可能性もある」ということです。
記録面(ディスクの裏側)が直接接触しにくいプラケースに比べると、記録面が常に布地部分と接触している不織布ケースは、繊細な記録面に布の凹凸跡がついてしまうなどした場合、最悪再生できなくなる恐れがあります。(参考:ブルーレイディスクの正しい保管方法|サンワサプライ株式会社

もちろん、不織布保存に向かないといわれる(記録面をカバーする層が薄い)BDの普及に伴い、現在ではなるべく凸凹がつかないように改良されたBD対応型の不織布ケースも多数発売されてはいるのですが、比較的耐久性が高いCD・DVDでさえ不織布ケースによる再生トラブルが現在もたまーに出てきていることも含め、素人の保管環境に絶対はありません。
なのでここでいう不織布ケース保存とはすなわち、「もし万一そういうトラブルが起きて再生できなくなっちゃうことがあったとしても、自分の中でまぁいいかと諦められるもの」のセレクトを意味しています。

その上で私の場合、もうそろそろ不織布ケース保存でもいいかなと思ったものはこんな内容でした。

・デジタル音源販売済の楽曲しか入っていないCD(+パソコンにも音源データ保存済)
・たぶん収納棚には並べず再度ダンボール収納になりそう&まぁディスク現物だけあればいいかなって思うDVD

そして1枚1枚吟味した結果、ここで「不織布ケース保存」に該当したものはCDが191枚、DVDが40枚になりました。

4・それではさっそく不織布ケースにいれてみよう

それでは熟考の末に仕分けされたヲタクCD・DVDたちを最適化するために、ここで「不織布ケース保存」に選ばれた品を、実際にひとつひとつプラケースから取り外し、収めていきます。
今回の片づけにあたり、実際に私がまとめ買いしたのはエレコムの「Blu-ray・CD・DVD対応不織布ケース/CCD-NBWB240WH」(2穴タイプ)でした。

一応事前にいろいろと商品を見比べたのですが、私の場合はとにかく収納予定枚数が多かったので、最終的には1枚あたりのコスパが良い&一応BDにも対応しているタイプの不織布ケースを選んでいます。

※もし収納予定枚数が少ない場合は、コスパに関しては100均のものでも充分良いと思います(ただ現状100均ではCD・DVD専用、BDまでは対応していない不織布ケースがメインぽいのでその辺は目的によって要確認)
※またDVDの紙ジャケットに関しては、私個人は今後もコレクションが無限増殖していきそうなので、あえて紙ジャケットは処分してディスクのみを残すという形をとっていますが、不織布ケースには紙ジャケット込みでセット収納できるものもあります

あと、ネット通販で不織布ケースを購入する場合、一体型のブックタイプじゃなければ、一緒に収納ケースも探しておきましょう。
私は中身の入れ替えを自由にしたいタイプなので、今回は2穴タイプの不織布ケースにあわせてリングつきの「DVD・CD不織布ケース専用ファイル」を用意しています。

―――

ということで前置きがだいぶ長くなりましたが、ここからは地道に、プラケースの中のCD・DVD+紙ジャケットを不織布ケースへと移し替えていきましょう。

発売からもう20年が経ったことに気づいてしまったモーニング娘。「恋のダンスサイト」

ちなみに不織布ケースの10枚と、プラケースの10枚にはこれくらいのサイズ差があります。

そして用事の合間をみながらこつこつと入れ続けること3日、計231枚のビフォーアフターはこんな感じになりました。
まずはCD191枚。

そしてDVD40枚。

そして「不織布ケース保存」と「そのまま完全保存」のCD・DVDをもう一度収め直した結果は

■片づけ前の総量

・カラーボックスの棚3段(限界までフル使用)
・ダンボール140サイズ1個(限界までフル使用)
・ダンボール100サイズ1個(限界までフル使用)

■片づけ後の総量

・カラーボックスの棚2・5段(かなり余裕あり)
・ダンボール100サイズ1個(余裕あり)
・100均のコミック本用収納ボックス2個(余裕あり)

片づけ前に比べると全体的なサイズダウンに成功しただけでなく、すぐに取り出さないものもファイリングされていることで視認性が格段に良くなりました。
またダンボールは動かすのに苦労しない重さになったことから、天棚におけるようにもなり、これがまた見やすいわ場所取らないわでめっちゃ助かるわけです。

5・CD・DVDを片付けていてヲタクが気づいたこと/感じたこと
CD編

今回、プラケースからCDをひとつひとつ取り出していく作業の中で、いざ手に取ってみると特にプラケースに謎のひび割れ傷があったり、中の留め具が一部破損しているものがぽろぽろと出現してきたんですよ。
もともと物持ちが良いタイプの人間なので、なんでかなぁってちょっと不思議に思っていたんですけど、よく考えたらそもそも大量のCD・DVDをダンボールへ突っ込んでいた理由は「2018年の胆振東部地震でCD収納が一度崩壊してしまったから」でした(←すっかり忘れていた)。

思えば胆振東部地震のときも、古くは十勝沖地震(2003)のときも、最大震度5の揺れで真っ先に、そして唯一被害があったのがカラーボックスに収めていた大量のCDコレクションの一斉落下だったんです。
だから不織布ケースにもリスクがあるけど、プラケースにも決してリスクがないってことではなくて、特にコレクション品として大事にしておきたい人ほど、一度災害対策としての整理はした方がいいのかもしれません。

DVD編

ヲタクの主戦場がVHSからDVDに変わってもう20年近く経とうとしていますが、VHSケースに比べるとDVDケースはなんだか汚れる速度が早いような気がしているのは、私だけでしょうか。

なんだろうな、VHSは厚みがあったからまだ気になりにくかったんですけど、DVDは薄い分、年数を追うごとに擦り傷の手触りと原因不明のぺとぺと(皮脂汚れ?)が余計悪目立ちしていく感じ。
いま思うとクローゼットに積まれていたダンボールの開けにくさというのは、知らず知らずに耐え切れなくなってきていた古いDVDケースの手触りの劣化が、ものすごく関係していたんじゃないかって思っています。

ただ今回、その問題の古いDVDケースを外し、ディスクを改めて真新しい不織布ケースに入れ直してみると、古さゆえに今まで全然見返そうと思わなかったものが、総じて中身見たくなってくるからまた不思議。
そしてCDに比べるとDVDの収録映像は今でも実用性が高い(見ていて楽しい)ものが多いので、自分のDVDコレクションが綺麗な形で総数把握できるようになると、「あぁ持ってないのまた探してみようかな」という気持ちにもなってくるからほんと不思議(ヲタク七不思議のひとつ「捨ててるのに増える」)

6・最後に、ヲタクの片づけにもっとも大事なこととは

今回のCD・DVDの他にも、最近は個人的に、90年代からのヲタ活による新聞・雑誌の切り抜きも再度整理し直していまして。
そんな感じで膨大なヲタクコレクションをこうして一から整え直すにあたり、私は今回から可能なものには「万一のことがあったらこれは処分していいよ」という一言メモを、なんかしらの形でつけておくようにしました。

というのは昨年家族が亡くなったときに、生前からゆっくり整理&区分けが進んでいたこともあって、遺品整理にまったく困らなかったというのがあったんです。
なんかそういうのを見ていると、突然万一が起きたときのことを考えて、特に趣味のものに関しては、買い集めた自分自身が普段からある程度の区分けをしておくことはとても大事だなと感じました。

でもこれは決して暗い話じゃなく、そうやって迷惑をかけないであろう道筋をつけておくことで、私たちヲタクは堂々と、新たなコレクションを遠慮なく増やすことができるということなのです。
そう!!!!
結局ヲタクにとっての片づけとは!!!!
断捨離でも生前整理でもなく!!!!!
あくまでも永遠に趣味を楽しむためのもの!!!!!!!!

というわけでこの記事が今後、時と距離を越えてどこかしらのヲタク宅でお役に立てれば幸いです。