「【アイドルレコメンド】2016年6月の女性アイドル楽曲まとめ」

【今月の要チェック作品】

2016年6月はAKB48やももいろクローバーZなど有名アイドルグループのリリースが数週間単位で詰まっており、ここ3年ぐらいの同月と比べても実はいつになく豪華なラインナップの1か月だったのですが、実際の内容に関しては過ぎ行くブームの追随よりもすでにその先を見据えている、そんな渋さが光る作品の印象が残りました。
ソロアイドルの吉川友は大森靖子や人気バンド・アカシックとのコラボ作品「歯をくいしばれっっ!/チャーミング勝負世代」で攻め気な音楽ステージをさらに開拓、でんぱ組.incの妹分でもある妄想キャリブレーションはゆよゆっぺ作のバリバリEDM「ちちんぷいぷい♪」で、BiSサウンドの流れを汲むつばさFlyはWRONG SCALE / emberの野田剛史やthe band apartの原昌和らが参加したエモーショナルロック「Ray Of Hope」で、それぞれサウンド面からのブランディングに挑戦中。
その一方でつりビット「Chuしたい」はあえて王道回帰に行く事で一周周った安心感を提供していたり、放課後プリンセス「青春マーメイド」やcallme「Confession」は既定のアイドル観にこだわらないモノ作りにそれぞれ励んでいたり。解散というのが残念ですが、乙女新党のラスト作品「乙女新党第二幕～喜びのうた～」も、ある意味その先を見据えた次世代アイドルの磨き方の象徴でした。
とはいえ、これからも続くし、続かせなきゃいけないのがアイドルシーン。
アイドルのくくりで入れてもいいのか今だに迷ってるところですが、今月から連続配信に取り組む東京女子流「リフレクション -Royal Mirrorball Mix-
」にはアイドルのその先を進む女の子たちの歌声があり、東宝芸能初のガールズユニットとして世に出たOnePixcel「ZERO」には、これから始まるストーリーのプロローグがありました（田辺奈菜美ちゃんCDデビューおめでとう！！）。
あとで振り返ると実際はこういう時期に珠玉の兆しが多々生まれてたりするので、結局過去でも未来でもなく、やはり今が常に見時なのだと思います。

あと個人的には山口活性学園「ONE」、というかFUJIYAMA PROJECT JAPAN（アイドル専門レーベル）の質の高さが今回もいい意味で気になりました。近年は各所でアイドル専門レーベルの立ち上げを耳にしますが、こないだの虹のコンキスタドールもそう、あと愛乙女★DOLLもそう、このレーベルに入ってからブラッシュアップされていく子たちが確かに続いてる。そして楽曲大賞などで密かに熱視線が送られているsora tob sakanaもここの所属なんです。
女の子たちに追い風が吹いているとはいえなくなってきた現状、ここのクオリティと盛り上がりは、しっかり注視しておきたいです。