小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「一人で行った安倍なつみ Summer Live 2015〜Dreams〜@小樽」

今年に入り、さらに増加傾向にある、北海道のハロプロ現場。
2015年6月20日はなんと札幌でモーニング娘。6期メンバー・田中れいなちゃんの率いるLoVendoЯが、そして小樽ではモーニング娘。1期メンバー・安倍なつみさんが、それぞれライブを開催しました!

嬉しいことに現場が2つもあるという夢のような週末の北海道、私はと言いますと…この日は凱旋&元祖推しということもあって
小樽の安倍なつみさんのソロライブ、昼公演に参加してきました。

昨年に引き続き北海道出身である彼女の凱旋ライブ会場となった小樽GOLD STONEは、元々歴史ある小樽運河の倉庫の1つをエンターテイメントホールとして改装したもの。
現役ハロプログループも時折同会場でライブを行っていますが、梅雨のない北海道の6月の青空に、穏やかな運河の流れと時折聴こえるカモメの鳴き声、そこで開催される大人になった安倍なつみという組み合わせは、何時間たっても「最高」としか言いようがない…そんな晴れやかな記憶になりました!


この日は1年ぶりの故郷・北海道公演ということもあり、やはり客席には昨年と同じように、この日を心待ちにしていた沢山のお客さんが。
ドリンクチケットでアルコールも楽しめる大人な、でも明るい空気が会場を満たしていく中、生演奏のライブということでまずバンドメンバーの皆さんがステージに入り、そして客電が消え、いよいよこの日の主役・安倍なつみの登場となります。
(※以降セットリストのネタバレ含みます)

今回の「Dreams」は、6月17日に発売された同名のオリジナルアルバムがメインテーマとなっているライブツアー。
キマグレンのISEKIが提供した爽やかなオープニングソング『風を感じて』から、その贅沢なひと時はスタートしました。

「安倍なつみ Summer Live 2015 ~Dreams~ 小樽公演」

01.風を感じて
02.ポアンカレ
03.せんこう花火
04.嘘つき
05.小説の中の二人
06.Lady Greedy
07.お願い(アンジェラ・アキのカバー曲)
08.月色の光
09.トウモロコシと空と風
10.あなたに会えたなら
11.好きで×5
12.あなた色
13.beautiful
14.心の友(五輪真弓のカバー曲)
15.愛しき人


昨年はソロ10周年記念というタイミングもあり、これまでの歩みを振り返るようなライブになっていた印象があるのですが、今年のライブは一言でいうと「新しい安倍なつみの音楽」
クラシカル・クロスオーバーとの出会いも経て、きっと音楽に対する内面の感性もまたフレッシュに、アップデートされた所があるのでしょう。
海の見える景色と共に一人の女性の心情をたおやかに描いた前述の『風を感じて』の他にも、女性シンガーソングライターの山崎あおい*1が提供した『嘘つき』や同じく女性シンガーソングライターのAisaが提供している『ポアンカレ』『Lady Greedy』など、今までよりもグッと成熟し、そして今の彼女だから歌いこなせる上質な”大人のポップミュージック”*2を今年のライブではたっぷりと、堪能することができます。
また過去の作品から世界観をより深く表現できるようになった『小説の中の二人』*3、『あなたに会えたなら』*4などをチョイスしてきたことで、また新たに、そして劇的なステージングの進化が描かれているのもこのライブの魅力的な場面の1つ。

もちろんファンにおなじみの『せんこう花火』*5、『トウモロコシと空と風』*6、『あなた色』*7などは今回もしっかり配置されていますし、ここぞという場面でメロディが紡がれるのは、ある合唱団との出会いから生まれた名曲『beautiful』*8、そして彼女のライブにはもはや欠かすことのできない『愛しき人』*9
生バンドの音と完全に同化し、時には美しく、時には無邪気にその1曲1曲を歌い上げていく、進化し続ける彼女の音楽活動をまさに身と心で体感できる、今回はそんなライブツアーになっていると感じます。


今回私は軸となっているアルバム「Dreams」をあえて予習せず、ライブで初めてその楽曲を聴いたのですが、
…なんか途中からすごく不思議だったんですけど、今の安倍なつみ作品の充実度って、なんか松浦亜弥ちゃんが「ダブル レインボウ」(2007)や「想いあふれて」(2009)を出し始めた時のそれと、すごく重なるところがあるんですね。

私は2人と同年代・同性なので、より気になった部分でもあるのかなと思うんですけど、
それぞれのアルバムが既存のソロワークスと大きく姿を変え始めたように感じられるのは、迷いのない成熟した女性の美しさや強さがどの曲にもしっかり注がれているからで、だからこそ音楽という物語が、より深く色濃く胸に染み渡る。

…もちろん両者はキャリアも声質も芸能人としてのパーソナリティも全て違いますし、そもそもファンの方にとっては時期の前後もつっこみたくなる所だとも、充分わかっているのですが
それでも今回その気づきをあえて書き残しておきたかったのは、

後年になって歌手・松浦亜弥がその実力と作品をちゃんと評価されたように、クラシカル・クロスオーバーとはまた別の部分で、きっと歌手・安倍なつみのソロワークスも、いつか同じ”その時”がくると思います。

* * *

地方に住んでいると特にグループ卒業後のハロプロOGに関しては、なかなかその目で、その耳で直接活動を確かめられないっていうのがはがゆいところでもあるのですが…

今回なっちライブに参加して一番嬉しかったのは、後輩だけじゃなく、ちゃんと先輩も進化を続けているというその確かな瞬間を、直接体験できたこと。
またいつか、「おかえり」を伝えられますように!


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”あなたが愛したこの街”で、いつまでもずーっとずーっと、待ってます!


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*1:ちなみに山崎あおいは安倍と同じく北海道出身のソロアーティスト

*2:ちなみに今回のセットリストには入っていませんが、アルバム収録の『Summer Breeze』も、実は元Cymbalsの矢野博康が作詞作曲で参加しています

*3:2007 / 10thシングル『息を重ねましょう』カップリング

*4:2008 / ベストアルバム「安倍なつみ ~Best Selection~ 15色の似顔絵たち」収録曲

*5:1999 / モーニング娘。の2ndアルバム「セカンドモーニング」に収録されている、グループ在籍時の安倍なつみのソロ曲

*6:2000 / モーニング娘。時代に安倍なつみがソロで出演したカネボウ「SALA」のCMソング

*7:2004 / 安倍なつみの1stアルバム「一人ぼっち」に収録

*8:オリジナルはかもめ児童合唱団が2010年に発表したオリジナルアルバム「焼いた魚の晩ごはん」に、安倍なつみがゲストボーカルとして参加しているもの。その前後に両者はライブを通じて共演するなど親交も深めており、以降安倍なつみ単独ライブでも、同曲は大切な1曲として歌われるように。そして今回の「Dreams」では彼女のソロ作品として初めて、『beautiful』が音源化された(収録曲の正式なタイトルは『beautiful(2015 Dreams Ver.)

*9:2007 / 安倍なつみのミニアルバム「25 ~ヴァンサンク~」に収録