最近、テレビでこんなCMが流れています。
スマイレージといえばあの有名な「ハロープロジェクト」に所属するアイドルグループで、先日は自身初の日本武道館公演も成功させています。
…ですがなんとこの映像、実は北海道でしか流れていません。
それもそのはず、これは地元テレビ局HBCで制作された新曲『嗚呼すすきの』の北海道内専用コマーシャルだからです。
オリコンチャートの上位を賑わす超メジャーアイドルグループがなぜ今、北海道へ赴き、北海道を歌っているのか?
それには、実はスマイレージと北海道の、知られざる”縁”がありました。
始まりはサッポロファクトリー
アイドルグループ・スマイレージと北海道の縁は、2010年秋まで遡ります。
デビュー1年目のスマイレージは、3rdシングル「同じ時給で働く友達の美人ママ」を発売し、そのリリースイベントで、初めて北海道を訪れました。
当時はAKB48『ヘビーローテーション』が爆発的なヒットとなっていた頃。
彼女たちの所属するハロープロジェクトはまだ今のように再注目されておらず、活動の中心である首都圏から離れた北海道ではなおさら、グループとファンの距離は遠いものになっていました。
そんな中、サッポロファクトリーで行われたミニコンサート&握手会で、当時16歳だったリーダーの和田彩花さんは、北海道のファンからこんな言葉をかけられます。
「北海道で応援してるからね!」
群馬で生まれ育ち、幼い頃からハロプロエッグ(研修生)としてずっと首都圏で過ごしてきた彼女にとって、何気ないこの一言は、とても心に響くものでした。
「普通の言葉なんですが、やっぱり、北海道は少し遠くてなかなか行けないので、イベントをすごく楽しんでくれたり、、握手会でもまた来てくださいって言われたことがすごく嬉しくて、、
いつか北海道で単独でライブをやりたい!って初めて北海道に行ったときに思いました」( 「北海道~☆」 / スマイレージ 和田彩花オフィシャルブログ)
”会いに行けなかった”3年間
リーダーが「絶対に単独ツアーで北海道に行く!」との思いを抱いた2010年秋。
しかしその直後から、スマイレージは激動の日々を迎えます。
結成メンバー4人で同年の日本レコード大賞・最優秀新人賞を受賞し、翌年2011年には新メンバー5人が加入しますが、すぐに1人が体調問題で離脱、さらに結成メンバー2人が相次いで卒業。
その後やっと現6人体制で再始動するも、それまでの急激な変化はファンへの影響を避けられず、2012年春にはそれまで行えていた単独ツアー自体が、一度は開催できなくなるという状況に。
当然、東名阪ですら単独ライブがままならない状況では地方での単独ライブなど、夢のまた夢。
しかし自身が苦しいそんな状況でも、スマイレージは、北海道のファンからかけられたあの言葉を忘れずに活動していました。
2012/11/20
「来てくれてありがとう!とか
また来てね!とかもう
こちらこそありがとうですよ、本当に!!」( 「寒いね。in北海道」 / スマイレージ 福田花音オフィシャルブログ)
東京のアイドルが北海道で触れたもの
「今よりも幼かった15才のときから、ずっとずっと心に秘めていた願い事!
北海道単独ツアー! 」( 「念願の北海道単独!」 / スマイレージ 和田彩花オフィシャルブログ)
2014年2月、ついにスマイレージにとって初めての北海道単独ライブが、札幌と小樽の2会場で開催されました。
会場はどちらも、この日を待ちわびた会場いっぱいのファンで大盛り上がり。
「楽しかったです!
ライブやってるときって、楽しくて自分がどこにいるのかついつい忘れちゃうんですが、ふとした、瞬間に、、
ここは小樽だ!って思い出すと、すんごく嬉しい気持ちでした~☆
大好きな町でライブをやってるんだぁーと思いました!」( 「小樽【つづき】」 / スマイレージ 和田彩花オフィシャルブログ)
「皆さんのあったかさが、ライブをしていて伝わってきて、嬉しかったです
自然がいっぱいで、景色も良くて、空気も食べ物もおいしくて、もともと北海道が大好きやったんですが、更にだぁーーーいすきになりましたっ
北海道でいつも応援してくださってる皆さん!有り難うございます!」
( 「札幌チャージ中西香菜」 / スマイレージ 中西香菜オフィシャルブログ)
そしてリーダーの和田彩花さんは後日、夢を実現できた喜びだけでなく、ライブで訪れた北海道・小樽の街並みについても、このように綴りました。
「小樽の街並みは本当にきれいというか、懐かしい感じだったり、良い雰囲気でした!
大正の雰囲気を感じたのは、私だけでしょうか?(^^)本当に、本当に、良い町ですね~☆(^^)
小樽には、大好きなあまとうのマロンコロンがあって、、そのイメージしかなかったのですが、、
今回、町を少し散策して、、小樽という場所が大好きになりました(^-^)
本当に大好きで、帰りたくない!ライブが終わってから、外に出たときも
暗くなってからの雪ってすんごく、綺麗!!
そんな、光景が小樽の町にぴったりで、、
小さな芸術を発見した気分です。」( 「大好きになった小樽」 / スマイレージ 和田彩花オフィシャルブログ)
東京で生きるアイドルが4年かけてたどり着いた、北の街。
そこには確かに、遠く離れた地で生きる人々の応援と、美しい街並みがありました。
そしてそれから数か月後、スマイレージはこの曲と出会うのです。
新曲『嗚呼 すすきの』で、スマイレージはこう歌っています。
嗚呼 すすきの 涼しい風が
胸に染みる 涙流れる
出会う人が みんな優しくて
あいつに会いたくなる
この曲の主人公にとって北海道は、帰る場所ではありません。
だからこそ、気づける事があるのです。
風の涼しさ。街の美しさ。
人の暖かさ。そして、誰かを想う気持ち。
この楽曲は今、スマイレージだからこそ歌える、北海道の愛の歌。
「北海道のみなさんにもスマイレージを知ってもらうために。」*1
そんな思いも込められたスマイレージの新曲『嗚呼 すすきの / 地球は今日も愛を育む』は、8月20日発売です。
<MUSIC STORE>
*1:「すすきの」http://ameblo.jp/wadaayaka/entry-11901387866.html / スマイレージ 和田彩花オフィシャルブログ)