小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「これは、誰もができることじゃない。モーニング娘。'14『What is LOVE?』 」

☆2014.1発売
☆モーニング娘。'14 55thシングル(トリプルA面)
* * *

2013年は発売したシングル3作品が全てオリコン1位を獲得、いよいよ勝負の年を迎えたモーニング娘。'14です。

今作はトリプルA面という事もあり、かなり充実した作品ラインナップになっているのですがやはり楽曲的に一番面白いのは、『What is LOVE?』かなぁと思います。



歌詞は一見いつものつんく歌詞のように見えますが、『What is LOVE?』はNHK制作の海外向け音楽番組「J-MELO」*1とのコラボ企画で海外視聴者に『今欲しいもの』『”幸せ”とは』『”愛する”とは』などのテーマでアンケートを募集し、63ヶ国から集まった実際のメッセージ内容を、つんくPが反映させた楽曲になっています。
それを考えながら歌詞追っていくと、結構味わい深いんですよね。

あとは以前にも触れたことがあるのですが、この曲は「シャッフルビート」という、ハネたリズム。
しかもかなり早い。

drifter-2181.hateblo.jp


これは皆さんよくご存知かと思いますが、近年のアイドルは決して全員が歌手志望で入ってくるわけではないので、歌唱力はおろか、リズム感すらあやうい子も普通に存在します。
アイドルファンとしては例え音楽的才能がなくても、ビジュアルや演技など他の才能を持っているだとか、夢があるだとか、そういう面があれば普通にアイドルとしては成り立つし、付随して彼女たちが売れるため(夢を叶えるため)の音楽作品というのも、成立していきます。
(私も勿論それはそれで好き)

しかしモーニング娘。'14がやっているのは、「アイドルがきちんとした音楽作品を成立させる事。」
これだけ早くてハネたリズムに、アイドルとしての表現とフォーメーションダンスの面白さを持たせたまま、生歌で歌いきるんです。

これは、誰もができることじゃない。


つんくはもともとリズム感を重視しているミュージシャンなのですが、少なくとも今までのモーニング娘。で、ここまでリズム感のハードルを上げた楽曲ってほとんどないんですよ。
しかも今のモーニング娘。'14は、全員で揃えるフォーメーションダンスを売りにしている。
その状況でこの難しい曲をきっちり打ち返してしまう現在のグループはやはりものすごい才能の集まりだし、なのにauのCMではそれを簡単に入りのアイコンで消費してつんくにつっこんでいる、

やっぱモーニング娘。って、面白いの一言。


<MUSIC STORE>

*1:NHKワールドという国際放送セクションの制作番組。世界約180の国と地域で放送されており、日本では執筆現在、BSプレミアムにて放送中