ここ数年のモーニング娘。は人気を取り戻した、というより、あらためて新たな人気を獲得していると言ったほうがいいと思う。
アイドルとしての鮮度に対する短期的な人気ももちろんあるだろう。
ただそれ以上に、刹那のスピード感であらゆるものが消費されていく現代のシーンにおいて、新曲をリリースするたびに、そして定期的にライヴを行うたびに、毎回圧倒的な品質のパフォーマンスに仕上げてくるそのまっすぐな「正しさ」が支持を集めているのだと思う。
誰よりもカッコいいパフォーマンスを、誰よりも美しいフォーメーションを――。まあ当たり前の話だ。
だが、それを誰よりも愚直に真摯にやっている姿は、言うまでもなく震えるほどにカッコいい。
今のモーニング娘。にファンが見ているのはそういったある種の崇高さだと思う。「モーニング娘。新曲PV公開1」(JAPAN編集部 小栁大輔のにこにこちゅーんず)
『わがまま 気のまま 愛のジョーク』。これすごいね。何がすごいって、16年間、しかも相当な猛者たちが所属してきたモーニング娘。において、「この曲はこのメンバーのモーニング娘。じゃなきゃ嫌だな」とはっきりと思わせた。
— 小娘 (@drifter_2181) 2013年8月1日
なぜモーニング娘。は、誰よりも愚直で、真摯に活動し続けていられるのか。
それは彼女たちの前にはずっと「AKB48」でも「ももいろクローバーZ」でもない最強のライバル、「過去のモーニング娘。」が常に立ちはだかっているからである。
言ってしまえばモーニング娘。は、割と早い段階から、そういうグループになっていた。
現在のAKB48に比べるとかなり早い黄金期の終息、一般人だけではなく各種メディアも一緒になっての「落ち目」「消える」「まだいたんだ」の大合唱、
世間から見ればこの10年、モーニング娘。は「ただの消費されつくしたアイドルグループ」だった。
しかし、当の本人たちにとっては違った。
メンバーが1人入るごとに、新しいモーニング娘。が生まれ、メンバーが1人卒業するごとに、新たな目標がグループに残されていった。
彼女たちは、それを16年やってきた。たった34人で。
ファン当人としてみたらあまり「崇高」という言葉は使いたくないんだけど、モーニング娘。はだいぶ前からもう、そういうグループになっていて、モーニング娘。のファンも、世間の低評価や嘲笑を長年一緒に背負ってやってきた。
いつだって、モーニング娘。は最高に面白くて、かっこいい。
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