小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「お父さん、努力って報われるものですか」

NMB48からの卒業を決めたNMB1期生、原みづきさんが4/11深夜、こんな心情を吐露しました。

研究生って
頑張れば上にあがれる
って言われたから
皆頑張ってきたよな
でも結局あがれたんは5人だけ

じゃああーぽんとありぃとみづきは
頑張ってないって思われてたんかなって

いろいろ考えたりした

けどそれは違うと思う
あーぽんは毎日レッスンしてたし
ありぃは高校とレッスン
両方頑張ってた

努力は必ず報われるって
憧れてる高橋さんが言ってたけど

みづきはそうは思ってません

ここで考えたのが"卒業"でした
原みづき(4/11 1:01) Google+ ※抜粋


原さんは2010年10月にNMBのオープニングメンバーとして活動開始しましたが、2011年のチームN、2012年のチームMメンバー、また過去3回出したCD選抜には一度も選ばれず、グループ発足からの1年半、ずっと研究生として活動してきました。
後輩の2期生や謹慎メンバーが自分の出れないステージやチームで次々と活躍していく中、ずっと。


原さんの「努力」に対しては、色んな意見がありました。
「努力は必ず報われると僕は思います。」
「『頑張ってる、努力してるのに何で』という言葉は、甘えです。」
「努力だけじゃどうにもならんよ」

どれも正しいと思う。
そもそも人間にとって簡単に「努力」の答えは出るものじゃなし、それぞれがどういう答えを持っていようが、いいんだと思う。

だから、今回は「努力」の意味をあーだこーだ言いたいのではなくて。

なんで原みづきは、わざわざあんな事を書いたんだろう?

* * *

この子は13歳、中一の夏休みからの全てをNMBに捧げてきた。
そしてその道を選んだのは彼女自身。
だからNMBで活動して、辛かったり悔しい思いをしたのも、言ってしまえば「自分の人生」。
そして同じ道を選んだ山本彩さんが、センターやキャプテンに抜擢されながら彼女の事を案じてエールを送っているのも、「彼女の人生」。

・・・なんかこう見ると、彼女たちの「努力への問い」は本来、姉妹もしくは学校の先輩後輩のような存在である「彼女たち自身の中で完結するもの」のような気もします。
それくらい、中学生の女の子だって気づく事なはず。


でも彼女はなぜ

「努力は必ず報われるって憧れてる高橋さんが言ってたけど みづきはそうは思ってません」

とわざわざ発信したのか?


何度も書いているけど、AKB運営がいくらビジネスの集まりであっても、やっぱり彼女たちにとっては「保護者」だったんじゃないかな。
保護者、その主たるお父さんに聞きたかったのだと思う。
「お父さんたちが説く”努力”って一体何ですか」、と。


そして”お父さん”は、こう返した。

努力が報われていないと思っている人へ。

それでも努力するしかないのです。
努力しながらチャンスを待つしかないのです。

その努力は報われるのか?
…………………必ず、報われます。
問題は、いつどこで報われるのかわからないことです。

では努力がなかなか報われない場合、どうすればいいか?
…………………人のせいにしなさい。

君の努力の結果に気づいていない、まわりの人間がいけないのです。
NMBで言えば、金子が悪い。剱持が悪い。関根が悪い。
つまり、秋元が悪い。

もちろん、これ以上努力のしようがないくらい努力した場合ですよ。
「この人たには見る目がない」と思いなさい。

実際、僕は
今、スターになっている人を20人くらい、
オーディションで落としたり、プロデューサスを断ったり、クリエイターとして興味を持てませんでした。
僕の目は節穴です。
いや、みんな節穴なんです。

きっと、自分の能力、努力をわかってくれる人がいると思えばいいんです。

もちろん、今は学業に専念して何年かして、また、NMBのオーディションを受けてみるのもいい。

胸を張って、「私は努力した。これからも努力する」と宣言しなさい。

人生はマラソンなんだ。
短距離走ではない。

原みずき、頑張れ。

前田敦子の卒業発表が大々的に報じられている時、研究生鈴木里香がひっそりと卒業した。学業に専念するためだ。前田も鈴木も、まだ、マラソンの途中。

ゴールは遠い。
それぞれのペースで走ればいい。

秋元康(4/11 7:46) Google+


・・・うーん


前にも書いたけど、アイドルをプロデュースするという事はお金が生まれるビジネスであると同時に、「少女たちの人生の行方をまるごと握り続けているという事実」でもあって。
お父さんを信じ、お父さんに見てもらいたくて、ひたすら走り続けた娘に、一体”お父さん”はどこまで真摯に向き合っていたんだろうか?

* * *

あと今回のことで気づいた点があって、以前書いた「AKB運営は母性を奪った」、それはつまり「AKB運営が母性である事を自ら切り捨てた」って事なのかなとも思いますが

その役割を捨てたAKB運営の代わりに、グループ全ての母性を背負ったのが、「高橋みなみ」という存在だったのかもしれないですね。

たかみなさんはその責任を普通に背負って走ってるけど、彼女が背負ったものは、やはり21歳の女の子にはとても重すぎると感じる。
本当は同じグループの、姉と妹のような位置関係であるはずなのに、こうして妹たちの「正しい母」であり続けなければならなくなってる。
原さんのあの言葉を聞いたら、たかみなさんは何を感じるのだろうか。

* * *

AKBグループでは今、約240名の”娘たち”が育っています。
これからも大人たちのために、そして大人たちを信じて、青春を駆け抜けていく240人の娘たち。
その問いに、大人はどこまで真摯に向き合っているのでしょうか。

ごめんなさい。
原みずきではなく、原みづきです。

コメント欄で教えてくれたみなさん、
ありがとう。

それから、僕が尊敬する幻冬舎の社長、見城さんから聞いた素敵な言葉を、今、努力しているすべての人に贈ります。

「これほどの努力を、人は運と言う」

人の成功は「運がいいね」という一言で済まそうとするが、実は見えないところで努力していたのだよ。

秋元康(4/11 9:01) Google+