小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「この曲の真価が発揮されるのは、むしろこれから。モーニング娘。『One・Two・Three』」


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☆2012.7発売
☆モーニング娘。50thシングル
* * *

初披露時からかなり話題になっていた、待望の50枚目シングル「One・Two・Three」。
各所で絶賛感想が飛び交っているんですが、個人的にはそれ一辺倒もなんか違う感じがあって。
今回はちょっとそれも素直に書いておこうかと思います。




んー、その”違う感じ”っていうのを具現化しようとする時、どうしても頭に浮かんでくるのが「リゾナントブルー」なんですけど

リゾナントブルーにあってOne・Two・Threeにないものって何か、それを考えた時に思い浮かんだのが メインメンバー”以外” なんですよね。



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リゾブルは高橋愛・田中れいな・久住小春・メインの曲で、MVでももちろんその3人ばかりが目立ってるんですけど、メインパートがほぼなくても、ガキカメは途中めちゃくちゃ力強いシンメで曲を演出して、加入してまだ1年前後の光井JJLLもしっかり自分の位置を認識して踊って、曲を支えている。
さゆの「ヘルミー!!」・・・はご愛嬌なとこもあるけどw、でも心境も考えたら一番難しい位置だったろうに、バックでもすごい頑張って踊ってるのがわかる。

もちろん年齢・キャリアの差がむちゃくちゃあるので、これで単純に比較できるってわけでは決してないけど、

リゾブルの頃って前曲(みかん)でオリコンチャート初登場5位以内を初めて逃したりもしているから、前列メンとか後列メンとかはもはや関係なく、みんながみんな、当時はグループとしてとにかく必死だったんだと思う。
曲が良かったのが一番だけど、さらにメンバーの頑張りがあったから「リゾナントブルー」、そしてプラチナ期といわれるあのモーニング娘。が出来上がっていったのだと。

んでOne・Two・Threeに視点を戻すと、曲もいい、ダンスもいい、衣装もいい、MVもまとも、でも「何か」がどうも物足りなくって。
まだ時期が早いの承知で、あえてそれを言葉にすると、『先輩&メインメンバー以外の”自覚”』なんだと思う。
ガキさんと光井が抜けて、もう910期は全員が「モーニング娘。を引っ張らなきゃいけない」存在になっている。

・・・キャリアもまだ浅いこの時期に、なんでわざわざ”自覚”なんて書こうと思ったかというと、910期は年齢の幼さや待望の新メンバーってのもあって、周囲の期待する水準はやはりどこか、甘めで固定されてしまいがちなんです。
特にヲタなんかは、もう色んな場面で910期ってかわいいから、どんなものでも全て受け入れてしまう。最近は特にそういう人が多いように感じる。

でも、絶賛だけが愛情ではないと思うんです。
特に「モーニング娘。を引っ張らなきゃいけない」存在に対しては。

なんというか、粗を探せとかネットで叩けとかそういうことではなくて、良いところも悪いところも含めて、私たちがしっかり見ないと、何よりファン以外の人に伝える魅力が、閉鎖的で陳腐なものになってしまわないだろうか?

* * *

改めて『One・Two・Three』の感想に話を戻すと、確かに鞘師がすごくて、さゆれなは自分の確立した位置でしっかりパフォーマンスをやってる。
あとは最近パフォーマンスの成長が著しいフクちゃんがすごい目を引くんだけど、その他のメンバーが、上手い下手を抜きにして、まだ色んな瞬間にモヤっとこなしてしまっている印象を受けます。
そしてそこがモヤっとしてるから、鞘師とかピンポイントの凄みはあっても、グループとしての輪郭はまだぼやけてる(石田は?って思われるかもしれないけど、黒バラとかで見た時は確かにダンスすごいのに、いざグループで踊るときになると、スッと全体に埋まってしまう。この曲に関してはもらえてる立ち位置的に、もっと魅せれるはずだと思う)。

つまり、この曲はあくまでもまだ始まりの、名刺みたいな作品なんです。
この曲がここまで輝いている理由は、現時点では彼女たち自身の作りこみよりも、50thのタイミングでこの曲を持ってきたつんくの手腕という方が大きい。
なのでこの曲の『メインメンバー”以外”』も輝きはじめた時が本当の彼女たちの始まりであり、これが本気でパフォーマンスできるようになった時が、第三期モーニング娘。の本番!


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