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小娘のつれづれ

ライター / ずっと一人で自分の「好き」を追い続けています。お仕事のご依頼はこちらへ→ drifter_2181@outlook.jp



「昔、札幌にHIGH VOLTAGEというバンドがいた」

※本文の前に
いきなりですが今回はあるバンドのことを書きます。地の文をあまり削りたくないのもあり、ほとんど前置きとかいれてません。
ほんと自由に書いてしまっているのですが、まぁそういうものなんだと、色々変換しながら一部の方にでも読んでいただければそれで幸いな更新です。

――

2016年9月11日(日)、私は北海道札幌のライブハウス・Sound Lab moleにいました。
HIGH VOLTAGEというバンドを見るためです。


実はHIGH VOLTAGEのメンバーは、私にとって学生時代からの先輩です。
彼らは2002年にHIGH VOLTAGEを結成し、2006年にメジャーデビューをし、そして2008年にバンドを解散しました。
そして解散から約8年経った2016年6月、突然、再結成のニュースが入ります。

natalie.mu




「メンバー各々、自身の生活があり、また住んでいる所が離れていたりするのであまり頻繁には活動出来ません。札幌以外でのライブも現段階では出来るかどうかも分かりません」

じゃあこの再結成は、一体何を意味するのか。


正直体がほんとしんどかったんだけど、でも先輩たちがどんなステージをやるのか、今回ばかりはちゃんと自分の目と耳で体験しておかなきゃダメだなと思って、その気持ち一つで行きました。

正直、私はHIGH VOLTAGEがなぜあの時続けられなかったのか、その理由を知りません。
そしてなぜ今回再結成に至ったのかも、本当のところはわかりません。
あるのはHIGH VOLTAGEがあの形と少しの事情を持って8年ぶりにステージに立つという事。それだけでした。

本番直前のセッティング中、あるオリジナルメンバーの手が震えていたと、同行者が教えてくれました。

――



1曲目の「礎」が始まった時、少しピリっとした感じが手足から駆け上がってきて、「あーーこれがHIGH VOLTAGEだったな」と一瞬であの頃を思い出しました。
だけど面白かったのはここからで、「日常というループ」「Non-Verbal-Communication」と曲が進んでいくごとに、そのピリっとした空気、張り詰めた空気の殻のようなものが、どんどん割れていくんですよね。
あれを割っていたのはおべんちゃらでもなく客への媚びでもなく、一回走り出した後のHIGH VOLTAGEの音を通じた関係性そのもので、だからこそ、凄かったんです。
あのエネルギーがステージだけで完結していて、それを客が見ているさま。


近況報告や昔の思い出を絡めたMCから、現時点で最後のリリースシングルとなっている「UNDERGROUND」。





この曲にアニメ「天元突破グレンラガン」のタイアップがついた2007年の春、当時横浜で働いていた私は、崎陽軒のシウマイに”祝・タイアップ”とでっかくマジックで書いてライブに差し入れた事があります。
でも正直ね、あの時の先輩方は、あんま嬉しくなさそうだったなって思っていました。いやシウマイが原因だったのかもしれないけども。でもきっと、それだけじゃなかっただろうなと。

2016年の今なら言える、小さな話です。


この日のハイライトは、間違いなくラストの1つ前にやった「DUSK」。
私は仕事の関係もあって、最近のライブではステージ以上に客席の反応を見る癖がついてきました。しかもできれば既存客のさらに周りにいる、新規客からその後ろ。そこが動くかどうかが、本当に大事なんです。
しかもこの日のHIGH VOLTAGEにとっては、きっとそれは尚更、大事なことだったと思います。開演前にサポートメンバーの青柳唯くんが、先輩たちが言っていた事を少し教えてくれました。「今日のお客さんの反応を見て、これからを考えたい」

「DUSK」が凄かったのは、もう、HIGH VOLTAGEは全員客席なんか見ちゃいないんですよ。勝手ですよ勝手。あの人たちは音楽やったら途端に勝手で周りが見えなくなり心底ぶち狂う人間の集まりです。正直困ります。
だから良かった。私が目撃したのは、既存客のその周りで、きっとその日初めてHIGH VOLTAGEを見たであろう若いお客さんが、ある人はリズムを取る動作がさらに大きくなり、ある人は途中からリズム取りを放棄して完全に立ち尽くし、ある人は、ニヤけてた。ニヤけてたんです。
きっとハイボルの最初も最後も再スタートもどうでもいい人たちが、その様を見て、口元を思わず緩ませた。

音楽に勝ち負けはないけれど、でも正直、「ハイボルは勝ったんだな」と思いました。





私、この日最後にやった「六畳のパンドラ」の歌詞が好きなんです。
「笑う者がいれば 残りは泣いてる この日常から一筋の光明を待つ」


三十過ぎて、やっと周りに言えるようになってきたのですが、私はどうしても音楽に「人」を見ます。人が作り、人が受け取る。だからこそ音楽は心の底から面白いものだなぁと、興味つきることがないのです。

これから先に活動は続くのだろうかとか、新曲は作らないのだろうかとか、色々思ってしまうこともあるけれど、本当はそんなん死ぬほどどうでもいい。年1でもいいから、私はHIGH VOLTAGEというバンドが見たい。その瞬間の思うがままをステージで好き勝手にやってほしい。皆さんが音を出すその意味を、私はこれからもずっと見たいなと思いました。できればいつかは、フルメンバーで会える日も祈って。

――

なんてね、色々書きましたけども。

先輩方、私は皆さんにやっと、胸を張って音楽が好きだと言えるようになりました。
そして今、皆さんに直接育てられた数少ない後輩の一人だからこそ、絶対に負けたくないという気持ちでやるのが、一番の恩返しなのだと考えています。
私は私の好きなことで、絶対に負けません。もちろん、皆さんにも。


・・・でも、これからもずっとやっぱり、先輩は先輩です!
また遊びましょう。一後輩より


HIGH VOLTAGE(オフィシャルTwitter)
https://twitter.com/HIGHVOLTAGEinfo
HIGH VOLTAGE archive channel(Youtube)
https://www.youtube.com/channel/UCjI5jvpV9Umdy7mYe3cuKhQ


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