小娘のつれづれ

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「あなたの二番目の夢はなんですか」

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photo by Jun Takeuchi


本当の意味で自分自身が見え始めたのは、やはり30歳を過ぎたあたりからだったと思います。


私の人生最大の夢はあっけなく壊れました。転勤族に生まれた私は故郷が欲しかったのです。
変わらない景色、成長を分かち合える仲間。
何より当たり前にそこにいられて、なんの疑問ももっていない、そういう人間に戻るのが私の一番の夢でした。


そう、たとえ帰れても、一度過ぎた時間はもう”戻せない”。


インターネットからギリギリ零れ落ちる1999年の春に、私の夢は約800kmの世界の変化に沈みました。
そしてさらなる奈落は、もう絶対叶わない願いに信じればいつか報われるとすがりつづけて、結果何も残らないまま10代と20代という若さを全部捨ててしまったことでした。


* * *


30歳手前で物書きになりたいと騒ぎ出した時、実は半分やけくそでした。
テレビに出てくるサクセスストーリーの主人公にはどうやらなれなかったということを、30年間かっこ悪いくらい泣いてついに理解してしまったからです。


「どうせ夢の叶わない今世なら、後は好き勝手に生きたい」


それでも情けなさすぎる現実の自分を肯定し、なおかつ心を満たしうる二番目の大きい我が侭。
それが私にとっては、文章を書くということでした。


* * *


今でももし一番の夢が本当に叶うなら、ためらわずに全部投げ出せる。
でもうまくいかないから、身近な明日のために力を尽くせる時がある。


去年初めて、自分の書いた文章が書籍の一部になりました。
人の夢は成し得るものより、成り行きくらいがきっといい。


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