小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「過去作との聴き比べが面白い!モーニング娘。'15『スカッとMy Heart』」

☆2015.8発売
☆モーニング娘。'15 59thシングル(トリプルA面)
* * *

さてついに来ました、モーニング娘。'15の今年第二弾となるシングル!!
他グループではソングライターの外部起用が少しずつ増えているものの、モーニング娘。に関しては2曲の作詞作曲を含め、今作もつんく♂がサウンドプロデューサーとしてシングル制作に関わっています。
つんくPの公式ブログには久しぶりに、ライナーノーツも掲載されました!

モーニング娘。に9期が入ったあたりからイメージチェンジを行ってきましたが、
田中れいなや道重さゆみが卒業し、完全に新たなるモーニング娘。に変身しましたね。

9期も10期も大人から見れば、入ったばかりのイメージもありますが、数えれば加入から4年目5年目となるベテランの域に入ってきております。
我々プロデュースサイドも彼女達の成長にあわせて意識を変えていかなければならない所でしょう。

(つんく♂ / 「モーニング娘。’15 8/19 Sgライナーノーツ」


『スカッとMy Heart』はモーニング娘。にとって久々のディスコ・ファンク。
今までにモーニング娘。はシングル収録曲だと50thシングルの『The 摩天楼ショー』、
少し遡ると32thシングルの『笑顔YESヌード』がファンク路線のナンバーと言われています。

私がぜひオススメしたいのが、最新の『スカッとMy Heart』を含めたファンク路線3作品の聴き比べ。
特に面白いなと感じるのはメンバー構成の違いによる歌唱の風味の違いで、
ざっくり例を挙げると、まず2007年の『笑顔YESヌード』は当時在籍していた吉澤ひとみ、藤本美貴、高橋愛、新垣里沙が低めの重心で黒っぽい色気を存分に発揮していて

つづく2012年の『The 摩天楼ショー』では高音が魅力的な歌唱エースの田中れいなが完璧なリズムを刻み、そこに当時14歳の鞘師里保の幼くもファンキーな声質が絶妙なバランスで重なるという楽しさ。

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そして最新作の『スカッとMy Heart』はパフォーマンスで注目される近年の流れに沿って基本はユニゾンを活かしてるものの、
ところどころで17歳になり大人の声へと成長しつつあるファンクエース・鞘師里保を軸に、ここのところ表現の幅において急成長を遂げている佐藤優樹、また現メンバーでは最も色気を帯びた低音を響かせる小田さくらがソロパートでこの楽曲を引き締めています。


ここからは個人的な感想になりますけど、エース鞘師は声質的にも本来こういう路線が一番相性いいと思うんですよね。
ただファンクナンバーがグループのシングルとして成立するには、ここ数年のモーニング娘。を思い返すと、ある程度若手メンバーの歌声が熟すのを待たなければならなかったというのは正直なところで、
佐藤&小田がこの手の楽曲に自在に対応できるようになってきたのがやはり現グループにとって(楽曲制作面も含めて)一番でかいのではないかと。
もちろん他のA面曲でも見られるように、今のモーニング娘。'15は最年長の9期を中心に、それまで目立つ場面が少なかったメンバーもどんどんセンターポジションを張れる技量が備わってきていて、13人いることが「多すぎる」のではなく「充実」に繋がってきてるのがすごく面白い。

あと歌じゃなくてこれはダンスに関してなんですけど、イントロで選抜5人がそれぞれグルーヴを刻んでいる中で生田が意外に楽曲とマッチしてたのが、結構びっくり!!(もちろんいい意味で)
この手の楽曲ってただ動きをなぞればいいというのではなく、そこからの個々の体内リズムの現れが一番味が出るところで、生田はイメージ的にもっと不器用な子かなと思ってたんですけど、
(18歳&サブリーダーになった内面の成長と自信も追い風になりつつあるのか)我が道を行ける性格やクールなそのビジュアルの強みがここにきて、音楽と存分に絡み合ってきてるイメージ。

今までライブなどでは見せていた身体能力の高さもついにシングル披露まで達してきてるし…
いつかこの子が誰かとシンメでかっこよくセンター張ってるのも見てみたいです。


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