小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「ハロプロの世界観に新しい色が注がれた!アンジュルム『乙女の逆襲』」

☆2015.2発売
☆新生アンジュルムの18thシングル(両A面)
* * *

すでに初日だけで旧譜のウィークリー記録に近い売上枚数を叩きだし、勢いを見せている新生アンジュルムの第一弾シングルですが、この評価を支えているのは…『大器晩成』だけじゃない!!
というわけでもう一つのA面収録、アンジュルム『乙女の逆襲』です。

この楽曲、実は大器晩成以上にハロプロの所属グループとして革新的一作であり、作詞は21歳の女性作詞家・児玉雨子さん*1
作曲はTOKYO No.1 SOUL SETのメンバー・川辺ヒロシさんや有名映画の劇中音楽でも知られる上田禎さん、
さらに編曲には、SMAPやDREAMS COME TRUEなど各方面の音楽作品に引っ張りだこのCMJKさんが参加しています。

この曲に関しては上のインタビューでレーベルマネージャー・橋本慎さんが話していた内容が印象的で
「ハロプロ楽曲はアイドルの中でも変にキャピキャピしない、どこかゴリッとしてて、そういうスピリットを持ちつつ…(でも女の子が歌う事で中和される)」。 *2
ある意味従来のアイドルイメージからは逸れまくっているこのサウンドを、ちゃんとアイドルの音楽作品として(商業ベースでも)2015年に成立させているのは、やはりそれまでに16年間陣頭指揮を執り続けてきた音楽プロデューサー・つんくの功績であり、
そこに付随して生まれたメインリスナー・ファンとの信頼関係である、ということは今後の展開も踏まえて、ここのタイミングで一度しっかり発信しておきます。

その上で、ハロプロ本流のシングル作品として
この曲が今までのつんくワークスと違う顔を見せている所、私はやはり、詞のニュアンスに一番それをグッと感じています。

「あいつ」との精神的距離感は今までのつんく世界と変わらず似たポジションで推移していると感じますが、『乙女の逆襲』における主人公の一人称は「あたし」なんですよね。

つんくワークスの女性一人称は圧倒的に「私」が多いです。
私という言葉がまとっているものは気品であり外面的女らしさであり、そこに漂う緊張感は、ある種つんくPが異性だからこそ一枚踏み込まずに、踏み込めずに結果保ってきた世界観のラインなのかなと思ったりもします。

だからそこを一歩グッと踏み込んだシングルA面の「あたし」はハロプロの世界観に新しい色が注がれた瞬間でもあり、ここに存在するのは同性だけが共有している気品や女らしさのもっと内側にあるもの、つまり女の子という生き物のありのままなんです。

この曲、「乙女の逆襲」というタイトルは本当に本当によく効いてる。

乙女の逆襲 あたしが特別
大人にもなれず
もがいてるこの手で明日を拓け!


<STORE>

*1:高校生の時に現Juice=Juice・宮本佳林のソロワークス「コピンク」全楽曲において作詞を担当した事がきっかけとなり、以降夢みるアドレセンスやキャラメル☆リボンなど、多数のアイドルに作品提供を行っている

*2:概要