小娘のつれづれ

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【一ファンの記憶で結ぶモーニング娘。(1)】「Never Forget」

「オリコンの1位がすべての1番じゃない」


これは初めてグループがオリコン1位に輝いた時の、福田明日香の言葉です。 *1


その時すでに、モーニング娘。からの卒業を決めていた13歳の女の子。
この決心から、モーニング娘。の全ては始まりました。
そして卒業3日前、明日香は未来のグループにこんな思いも託しています。


「つねに”緊張感”を持っていてほしいですね」 *2


* * *


福田明日香がもう1つ、後のモーニング娘。に大きな影響を与えたこと。
それは見る人の興味をどこか惹きつける、グループの「悲しさ」や「ウェットさ」です。


プロデューサーのつんくは福田明日香を初めて見た時の印象について、
後にこう話しています。


「『ASAYAN』の「女性ロックヴォーカリストオーディション」で初めて見た福田は、
ほかの出場者が思いっきりニコニコ愛想ふりまいてるっていうのに、
ひとりだけあんまり笑ってなくて、ちょっとシブめの光線を出していた。」
「単純に「頬っぺたがプクッとした、かわいらしい子やなあ」というふうにも思ったけど、
その陰な感じも俺にはすごく大きなポイントだった」 *3


まだ中学生の彼女が漂わせていた「ウェットさ」、そして「芯の強さ」。
そのインパクトこそが、初期モーニング娘。の大きなエネルギー源であり、
2ndシングル『サマーナイトタウン』を初めてオリコントップ5にランクインさせ、
そして3rdシングル『抱いてHOLD ON ME!』を、グループ初のオリコン1位へと押し上げていきました。


* * *


現在はスリーピースバンド「PEACE$TONE」のボーカルとして、もう一度歌手活動を始めている福田明日香。


2014年、グループの再ブレイク後に放送されたNHK『モーニング娘。55スペシャル』の中で
「頑張ってください!私も自身のボーカルユニットの活動を頑張っていきます!」とメッセージを送った
”最初の卒業生”のDNAは、その卒業から10年以上が経過した今も
やはりモーニング娘。というグループの中に、しっかり息づいているのです。



モーニングってのは元々ちょっと悲しさ、泣きとかウェットな部分がすごくあって、
それを譜久村が……なんかわからん悲しさを持ってるんですよね、あいつ


 ――後に9代目リーダーになる、譜久村聖の合格理由について―― (2011年・つんく)


* * * * * *

【福田明日香×モーニング娘。 思い出の3曲】

『Never Forget』 (1999)

 

 福田明日香の、そしてモーニング娘。にとっても初めての、卒業ソング。
 「あの頃よりも髪がのびた事…」で幼かった中学生の1年7か月を重ね、
 でも「東京で見る星も…」の部分で、あぁこの子は今歌手としてこの世界に立っているんだと気づかされる。*4
 永遠ですよね。記憶と旅立ちが紡ぐ永遠の物語は、ここから始まった。
 
『抱いてHOLD ON ME!』 (1998)

 

 上にもある通り、モーニング娘。にとって初のオリコン1位をもたらした記念すべき3rdシングル。
 そして色々事情はあったにせよ、やはり娘。を平凡なアイドルグループで終わらせなかったのは
 やはり歌謡曲すぎる中学生、福田明日香のインパクトあってこそだと今でも思います!
 振り返る際のポイントはその歌声…だけじゃなくて、個人的には間奏のラップパートをグッと推したい。
 ここの明日香ホント素晴らしいんですよね。そしてこの時点ですでに1回、つんくリズムが答え出てたような気もする。

『さみしい日』 (1998)

 
 
 福田明日香がモーニング娘。として最後に歌った、1stアルバム『ファーストタイム』の収録曲。
 結果として2010年代の現在もモーニング娘。は続き、時代ごとに色んな言葉を届け続けているわけですが
 ”夢をつかむ為に何かを捨てたわ つかめる保証もないのに”っていう歌に込められたメッセージは、
 やはり初期メンバーだけが持っていた始まりの重みかなと感じます。歴史です。

【福田明日香×モーニング娘。 振り返るならこの3枚】

『モーニング娘。Memory~青春の光~1999.4.18』

 

 明日香といえばやっぱりこれ!モーニング娘。福田明日香の卒コン映像です。
 とはいえメンバーによるナレーションや、ライブ前後のドキュメンタリー映像、
 脱退記者会見の様子まで入っていたりと、卒コンDVDとしては今でも結構異色の作品!
 ちなみに卒業から14年経った2013年には、Blu-rayでも同作品が発売されました。

『Hello! FIRST LIVE AT SHIBUYA KOHKAIDO』

 

 卒コンのさらに1年前、モーニング娘。の初ライブ映像!
 というかモーニング娘。と平家みちよの初ライブなので、正式には「初めてのハロコン映像」。
 このライブの1曲目で歌われた『Good Morning』は、後に15周年を迎えた正月のハロコン(2013年)にて
 「初ライブの記念すべき1曲目」という曲紹介と共に再披露されています。
 2013年のハロコン、私はライブビューイングで見てたんですけど、正直イントロで死ぬかと思いました。

『モーニング娘。誕生10年記念隊 コンサートツアー2007夏~サンキューMy Dearest~』

 

 …まぁお察しの通り年代的にとっくに明日香はいない時期のライブ映像なんですけども、
 どちらかというとこれは途中離脱してた古参ヲタ向けで。
 娘。10周年の2007年、安倍飯田を中心とした「モーニング娘。誕生10年記念隊」が結成されてまして、
 編成はなんと、結成メンバー5人の年齢バランスと似たようなメンバー構成になってたんですよー!
 (中澤24歳 石黒19歳 飯田16歳 安倍16歳 福田12歳 → 飯田26歳 安倍26歳 後藤21歳 新垣18歳 久住15歳)

 あとこれは全ファン共通ですけど、ここに入っている黄金期の立役者、後藤真希は
 初代歌姫・福田明日香の卒業年に入れ替わりで入ったほぼ同年齢のスーパーエース、っていうのが熱いじゃないですか…!!
(実際の10年記念隊でも先輩メンとの橋渡し的年齢に後藤が入っているのが、2期と仲良かった明日香とダブって泣けてくる)

【福田明日香×その後のモーニング娘。】

・明日香の卒業から1年後の2000年、グループにとって初の武道館公演も開催された春ツアー『ダンシング ラブ サイト』では
 卒業後の福田明日香パートを、ほとんど保田圭が歌っています。
 実は加入当初から「福田、安倍に対抗できる」と評価されていた保田圭の『抱いて HOLD ON ME!』は、まじでかっこいい!

・2008年の春ツアー『シングル大全集!!』にてプラチナ期のモーニング娘。が初期のシングル曲を披露。
 福田明日香の記憶と後に伝説となるプラチナ期が交差する『抱いて HOLD ON ME!』のラップパートは、ファン必見!

・2012年の春ツアー『ウルトラスマート』の最終公演にて、
 卒業を迎えた7代目リーダー・新垣里沙が自身最後の卒業曲に選んだのは、『Never Forget』。
 自身の加入前の楽曲をステージで歌う、そこにあったものは、
 加入前からずっと貫き続けた、モーニング娘。への愛でした。


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*1:1998年 テレビ東京系『ASAYAN』

*2:1999年『モーニング娘。5+3-1』

*3:1999年『LOVE論』

*4:「東京で見る星も」の後は「ふるさとでの星も」と続きますが、福田明日香自身は東京出身。