小娘のつれづれ

ライター / ずっと一人で自分の「好き」を追い続けています。2017年9月に著書発売予定



「東京で消耗したかった」

「まだ東京で消耗してるの?」と言った人がいました。



わたしは横浜から北海道に越してきて、15年になります。
今30歳なので、ちょうど生きている半分をここで過ごしたみたいです。
引っ越してきたばかりの頃は、やはり色々とまどう事がありました。
東京や横浜は当たり前にけなされました。
大好きだったテレビもラジオも多くが見れなく、聴けなくなりました。
思い出の中の地名を出しただけで「都会ぶってんじゃねーよ」と返された事もありました。


でも、わたしが何より辛かったのは、
私を育ててくれた風景が、そこにはなかったこと。
サビたガードレールも、ガムのついたアスファルトも、決して豊かとはいえない緑も、
でも私という人間はそこで育って、色んな事を知って、
それは大事な、確かに帰る場所でした。


「故郷」


15歳、その意味を噛み締めて毎晩1人で泣きました。
そして16歳になった頃、両親は2人の生まれ育った、故郷の北海道に家を建てました。


* * *


きっとこの先も、私は北海道で生きていきます。
なぜなら人生を共に歩もうと決めた人も、北海道の人でした。
この地で当たり前に私の1日は過ぎていきます。
そしてそれは、私自身の決めた人生でもあります。


でも、たまに思います。
あのまま地元にいれたら、私はどんな人間になっていたんだろう。
したかった事が沢山あった。
でも気づかなかった事もきっと沢山ある。


* * *


私は、故郷で消耗したかった。
当たり前に地元で生きてみたかった。
でも、ここにも確かに景色があります。
そして私は今、それを見ながら、毎日生きています。


http://www.flickr.com/photos/87978025@N00/2824105013


「ふるさとは遠きにありて思ふもの」



写真(flickr)
photo by Oscar*

今週のお題「ふるさと・夏」



関連記事
日常の話 カテゴリーの記事一覧 - 小娘のつれづれ

twitter / 自分について
@drifter_2181 / 自分について